●サザンカ(山茶花)の育て方 花後の管理 

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サザンカの花 11-20
サザンカの花言葉は、「困難に打ち勝つ」、「ひたむきな愛」です。

サザンカは「たき火」「さざんかの宿」など馴染みのある歌があるように、昔から庭や垣根などに植えられている常緑の花木です。昔から品種改良が盛んで、純白から深紅まで多くの花色があります。
野生種は山口県、四国南部から九州中南部、沖縄にかけての山地に分布し、日本国外では台湾、中国、インドネシアなどに分布します。

南東北や北関東では庭植え可能ですが、冬場は敷き藁や冬囲いをします。
北海道や東北地方の季節風の強い場所では庭植えは無理なので、鉢植えにして冬期は陽だまりになっている軒下や暖房のない室内で管理すれば楽しむことができます。

花が少ない冬の季節に華やかで凛として咲いているサザンカを見ると元気がでます。


サザンカの園芸品種の分類は花の時期、花形などの特徴から以下の3群に分類されているようです。
サザンカは雄しべの多くが花弁に変わるため八重や千重咲きが多いようです。

サザンカ群
四国や九州の野生サザンカに樹形(立ち性が多い)や生態が近く、一重や半八重咲きで、花の中心部に雄しべが広がっています。
厳寒期前の10†12月に咲く早咲き種です。


カンツバキ群
11†2月にかけて咲き続ける寒咲きで、樹形は横広がりの傾向があります。
サザンカとツバキ との種間交雑園芸品種です。
八重か獅子咲の華やかな花を咲かせます。


ハルサザンカ群
品種によって差がありますが、多くは2†3月にかけて咲きます。
サザンカとヤブツバキとその園芸品種の自然交配で生まれた種間雑種です。
一重から八重咲きまでさまざまな花形があり、ヤブツバキに近い特徴を示すものも多いそうです。


サザンカとツバキの違いは?
■サザンカ・・・花びらが1枚1枚バラバラに散る。
         おしべが中心から放射状に広がっている。
         花が完全平開し、香りがある。
         子房、果実、葉の付け根に毛がうっすらと生える。

■ツバキ・・・ 花が丸ごと落ちる。
        おしべが中心部では筒状になり、下半分くっついている。
        花弁の基部が合着していて、花が完全平開しない。
        子房、果実、葉の付け根に毛が生えない


江戸時代には椿は斬首刑を連想させるためか嫌われて、武家の屋敷ではサザンカを植えることが多かったそうです。


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サザンカの生け垣    赤、ピンク、白が混色されている  2008/12/25
個人的には一色で統一したほうが好きです。
その場合はどの色にするか大いに迷ってしまいます・・・三色ともそれぞれ好きだから。

サザンカの育て方

◆植え付け時期・移植
年数のたっていない常緑樹の場合、移植(植え替え)の時期は厳寒期や真夏、新芽が伸びる季節以外はいつでも大丈夫です。
基本的には移植や植え付けは、少し暖かくなった春の彼岸過ぎから新芽の出る前(3月中†下旬†4月中旬)、夏は新芽の止まる時期(6月中旬†7月上†中旬)、秋は9月中旬†10月中旬(寒冷地では8†9月)に行います。
春は遅めに、秋は早めがポイントになります。
※その年の花に影響が少ないのは春3†4月です。
 植え替えの失敗が少ないのが梅雨のころになります。

※サザンカ類は根が太くて荒いので普通にシャベルなどで掘るとき根が裸になりやすい。
そこでシャベルの向きを反対にして掘ると根鉢が崩れにくくなるそうです。
(シャベルの向きを幹のほうに対し外側にする)


◆植え付け場所
有機質に富んだ肥沃な水はけの良い土地を好みますが、土質はあまり選びません。
日当たりのよいところ†明るい日陰を選んで植え付けをします。


◆植え付け方法
・植え穴は根鉢の2倍くらい大きく掘り、底に腐葉土あるいはバーク堆肥などに油かすなど
 を入れておきます。


・根鉢に肥料が直接当らないように植えた土を戻し、樹木を置いてみます。
 そのとき根鉢が地表と水平かやや高い位置になるように戻した土で調節します。


・土を埋め戻してから水鉢を作り、その中にたっぷりと水を入れます。
 ホースで水を注ぎ、棒で埋め戻した部分をよく突き、根のまわりにすき間がないようにします。


・自然にしみこんで落ち着いたら、木の大きさに応じた支柱を立てます。
 水やり、支柱立てを行い、倒伏、ぐらつきを防ぎます。


※購入した苗の場合は根鉢をくずさないように植えつけます。
 移植で根が切れている場合は、植え付け後に飛び出た枝などを切り詰めて枝葉を減少させます。
 中†大型の場合は根回し、根巻きなどをしてから移植します。


直射日光の当るところでは寒冷紗で覆うなどして遮光すると活着しやすくなります
冬に植えつける場合には乾燥や寒さを防ぐため落ち葉などでマルチングします。


◆水やり
植え付けのときに水をたっぷり与え、その後は与えすぎないようにします。
乾燥が続くときは十分に与えます。夏に乾燥させてしまうと、花が上がらなくなるか、蕾がだめになってしまいます。


◆剪定
夏には花芽ができるので、サザンカの剪定は必ず花の終った直後†遅くても4月上旬までにします。
大きく切り詰める場合は2月†3月上旬が最適となります。
サザンカの花芽は春から伸びた枝の先端数芽に6月中†下旬†7月上旬に形成されます。
夏以降の剪定は花芽を切り落とすことになるので、それ以降の剪定は樹形を整える程度にとどめます。

・剪定の方法
先端に必ず葉が残るように、葉のすぐ上で剪定します。
サザンカは、葉を残す剪定さえ守れば、玉つくりや生け垣、1本仕立てなどいろいろな形に刈り込んで仕立てることができます。


◆肥料
普通の土なら施肥の必要はありません。
苗を早く大きく育てたい場合は、寒肥として2月に株の回りに緩行性化成肥料か固形の有機質肥料を表面を軽く耕して施します。


◆病害虫
チャドクガの発生に注意します。発生したらスミチオン乳剤などの殺虫剤を散布します。
チャドクガは主に4†5月と9月の年2回発生します。我家でも毎年悩まされています。
ススの様に黒く汚れてくるのはスス病。防除方法はスス病はアブラムシ・カイガラムシ等の排泄物にカビが繁殖しておこる病気なので、殺菌剤を使います。しかし、原因となる寄生虫を殺虫剤で駆除することが最も有効な手段です。



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2008/11-29

↑これはワビスケの木にあったチャドクガの卵塊。11月29日に5分間ぐらいでもうこれだけ見つけた。
必ず葉の裏に産みつけてあります。可愛い我が子が雨に濡れないようにとの母心でしょう。
従って見つけるときはしゃがんで葉の裏をくまなく見るようにします。位置を変えてみるとまた見つかったりします。

↓翌1月にも同じ樹からこんなに見つかる。よく見たのにまだあったなんて・・・
とにかく冬の間にできるだけ卵塊を見つけて処分し、残ってしまったら幼虫のときに取るなり殺虫剤をかけるなりして防除しないとあとで相当な痛痒感があるのでやっかいなことになります。
チャドクガは卵†成虫†抜け殻まで毒があるので注意します。


発生初期には1枚の葉の裏に群がっていますから、葉ごと切り取り焼却処分します。
群がっているときにスプレー式殺虫剤を散布してもOKです。
成長するにしたがって木全体に拡散するので、小さいときに防除します。


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2009/1-11



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チャドクガの幼虫

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チャドクガはチャノキ、ツバキ、サザンカなどツバキ科の植物の葉を食害します。
この辺の農家は、昔はお茶の木を垣根代わりに自宅に植えたり、畑の端に植えたりして一年分の自家製お茶の葉を作っていました。
4月下旬†5月上旬になると子供たちもかり出されて茶摘みをしたものです。
そのときチャドクガの幼虫をたまに見かけて刺されないように気をつけていたものです。



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小さいうちは頭を並べている。
枝が混み合っていると風通しが悪くなってチャドクガが発生しやすい。
この木のチャドクガ達もそういうところに発生している。
枝を透かして風通しをよくすれば発生が減ると思う。


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だんだん大きくなっていくチャドクガ達・・・




サザンカのふやし方タネまきかさし木でふやすことができます。
挿し木の適期は6月下旬から7月ですが、室内の窓際でしたら冬でも挿し木が可能です。
その年に伸びた新しい枝を切り取って湿らせた赤玉土や鹿沼土に挿します。
葉からの水分蒸散をおさえるために透明なポリ袋で鉢ごと覆って、直射日光のあたらない明るい室内に置くと春には発根し、同時に新芽が伸びてきます。「密閉挿し」

5†6月ごろにポリ袋をはずして屋外の半日陰に出して、秋と翌年の春に2回液体肥料を与えてそのまま育て、彼岸過ぎから新芽が出る前までに植え替えます。
さし木は花が咲くまで2†4年かかります。

タネまきの場合はは10月中旬以降にタネを採取し、そのまますぐにまくとりまきか、保存しておき3月中旬頃にまきます。
花が咲くまで地植えの場合で5†7年、鉢植えの場合は3†4年かかります。

3†8月の時期には取り木もできます。

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