« 画像 »
シクラメン
原産地:地中海沿岸 花期:11†5月 球根性多年草
別名...カガリビバナ 豚の饅頭 花言葉...遠慮、内気、はにかみ
シクラメンの種類
普通のシクラメンに加えてフリンジ咲き(花弁の先が細かく切れ込む)、ロココ咲き(花弁が反転しないで半開)、クレステッド咲き(花弁の元がフリル)、八重咲き(雄しべが弁化)、2色咲き、黄花や紫色など多くの品種のシクラメンがあります。
また香りのあるシクラメンや葉の色が銀色の(シルバーリーフ)シクラメン、原種シクラメンや寒さに強いガーデンシクラメンも市販されています。
寒い冬でもシクラメンの鉢花があるとほっとして暖かい雰囲気になりますね。
花期が長いシクラメンを上手に株を選んで楽しみましょう
育った環境から急激な変化により株が弱りますから、徐々に慣らしていくようにします。
できれば入荷したばかりのストレスのないシクラメンを購入して、急に寒さや暑さにあわせないで徐々に置く場所の環境に慣らしてあげます。急激な変化はシクラメンを弱らせ、黄変してしまうことがあります。
シクラメンの良い株の選び方
◎全体的に見てバランスが良いものを選ぶ。(花と葉の数、花茎の長さ)
シクラメンの場合には、葉の数とつぼみの数がポイントになります。
これは、シクラメンに限らず、草花は、葉の数と花の数が比例しているため、葉の枚数ばかりが多すぎると花が咲ききらないことがあるからです。
◎花を見る
・花色が鮮やかで、花弁が反転していますか?
ロココ咲きは別としてちょうちん花、スクリュー弁などになった場合は花芽ができ
る時の高温、ホルモン処理の影響で反転しない場合が多いです。
・花の高さが、揃っていて、花びらに(斑点)シミがありませんか?
(灰色かび病、スリップスなどの害虫の被害など)
◎蕾を見る。
・今たくさん花が咲いていても次の花になる蕾をチェックしてください!
・細長くきれいな形をした蕾が、たくさん上がっていますか?
株の中をのぞいて、大中小の蕾(ツボミ)がある株を選べば次々と花が咲くので
おすすめです。
◎葉を見る
・葉の数が多く、葉の形がきれいで、黄色い色になっていませんか?
・葉や茎が徒長していないですか?
・シクラメンは葉の基部に花芽が1つできるので、葉の数だけ花が咲くといいます。
・大小の葉が混在しているのは施肥のばらつきのためです。
・葉の様子が引き締まっていないものは窒素肥料が多い、日光不足、高温下で栽培
されたものです。
・葉が黄変しているものは病気や日光不足、高温障害です。
◎根を見る
普通鉢に植えられているものは少し根が見えるぐらいが元気な成長の証です。
そういうシクラメンの株を選んだらすぐに植え替えてあげましょう。
シクラメンの冬の管理
上手に管理して長くシクラメンを楽しみましょう!
◆購入したシクラメンの置き場所
◎シクラメンは日当たりの良く暖房をしていない窓辺や玄関、縁側が最適です。
◎シクラメンは暖房が効いて温風が直接あたると傷みます。
購入したシクラメンはある程度花が揃って咲いているので、暖房の入っている暖かく
て乾燥した部屋に置いておくと花茎や葉が伸びすぎて倒れてしまいます。
最低温度5℃、最高で20℃に調節してシクラメンの管理をすると花が長持ちします。
シクラメンの花が満開になったら、いい状態を保つために寒いくらいの所に置きます。
シクラメンの原産地は地中海沿岸地域なので、夏は高温で乾燥し、冬は平均10℃位で多雨です。
管理のポイントは地中海沿岸地域の気候のように、夏は高温(なるべく涼しく)でもよいが多湿にならないように、冬は高温や乾燥に注意します。
※シクラメンは鉢内の過湿は嫌いますが、周辺の湿度が極端に低くなると小さなつぼみが干からびたり、花茎が短いまま開花してしまうことになります。
夜だけでもビニール袋をかぶせると周辺湿度を維持できます。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
底面吸水鉢の場合
◆水やり
鉢の底にあるスペースに常に水が入っているようにします。
このタイプの水やりの時は、鉢側面の窓から水を与えます。
1ヶ月に1回は底の受け皿をはずし、鉢土の表面からたっぷりと水を与えることにより、老廃物や余分な肥料を流すことができます。
◆肥料
9月†翌5月までは、2ヶ月に1†2回の割合で土の表面に化成肥料を施すか、1週間†10日に1回の割合で1000†2000倍に薄めた液体肥料を施します。
液体肥料は底面吸水鉢の場合、鉢の底の受け皿に薄めたものを入れます
化成肥料の回数の目安は、寒いときは2ヶ月に1回で暖かくなったら1ヶ月に1回です。
底面吸水鉢のシクラメンを購入したら私は植え替えをしますが、植え替えをしないという人もいます。どちらがよいのか根の張り方や球根の大きさなどで判断します。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
普通鉢の場合
◎シクラメンを購入した時、球根が鉢の大きさに対し窮屈なようだったら、
根鉢はくずさないで一回り大きい鉢に植え替えて育てます。
※球根を半分くらい出して植えつけます
◆シクラメンの用土の例
1)小粒赤玉土5:腐葉土3:ピートモス2
2)小粒赤玉土6:腐葉土4:リン酸分の多い緩効性化成肥料少々
3)市販のシクラメンの用土などで。
おしゃれな陶器鉢に植え替えるとまた一段とシクラメンが見栄えがします。
植え替えをすると根が伸びて新しい芽や花もさらに出やすくなります。
植え替え直後はあまり寒い所には置かないようにして、明るい窓辺において根が
活着するようにします。
シクラメンの快適生育気温は17†20℃を覚えて管理します。
◆シクラメンの水やり
※ポイント
乾いたら鉢底から水が出るほどタップリと!!
シクラメンの球根に水がなるべくかからないように気をつけます。
(灰色かび病になりやすい)
※水やりを忘れてシクラメンがしおれてしまったら?
バケツに張った水の中に(球根が水につからないように)1†2時間つけておくと元気になります。
そのとき、新聞紙で株のまわりの葉と花を寄せ上げるようにくるみます。
シクラメンが元気になったら形を整えてあげます。
◆シクラメンの肥料
◎花が咲いている間は、水やりを兼ねて週に一回は液肥(1000倍程度)をあげます。
緩効性の固形肥料は球根にかからないように鉢の縁の上に置きます。
購入後、1†2週間で施肥を始めます。
::::::::::::::::::::::::::::::::::
シクラメンの手入れ 底面吸水鉢・普通鉢共通
◎シクラメンの葉の黄変や花の色があせてきたら、花茎や葉の根元から摘み取ります。
※花茎や葉の付け根をねじりながら上に引っ張ります
灰色カビ病が発生しやすいので、早めに摘み取ります。
葉組み
◎月に1†2度、シクラメンの上の葉と日光が当たらなくなっている下の葉を交換させて光を当てるようにします。
そして株の中心部分にスペースをつくると、日光がシクラメンの株の中心まで当たり、小さなつぼみも生長し花が咲くようになります。
針金を丸い輪にしたものでもいいでしょう。
« 画像 »
↑
自前の太い針金で作った物
こうして葉を外に引っ張るようにして、シクラメンの中心を日光によくあてるようにする。これはまだ葉が少ないです。もう少し葉が密生してからでも。
↓
« 画像 »
◎風のない暖かい日にはシクラメンに日光浴をさせて、ガッチリした丈夫な株に育てます。
※外への出し忘れには注意!
ガーデンシクラメンではないシクラメンです。ガーデンシクラメンは寒さには強いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
シクラメンの夏の管理
シクラメンは日本の夏の高温多湿の気候を嫌うので夏越し対策が必要になります。
高温期に入ると、葉数も少なくなり生育もほとんど止まった状態になります。
夏越し方法には休眠法(葉をすべて枯らし、球根だけにする)と、非休眠法(生育させながら夏を越す)があります。
休眠法
シクラメンを夏の間、葉を全部枯らして休眠させる管理方法です。
6月中旬になったら完全に水やりを中止します。
休眠株は他の鉢と離して置き、雨や水やりのときに水がかからないようにし、葉が枯れたら日陰に移して管理します。
9月中旬になったら、古い土はすべて落とし、根を半分ぐらい切りつめ、新しい用土(水はけの良い土)に植え替えします。
※シクラメンの球根の上半分は出るように植え替えてください。球根に水がかからないようにします。
※夏に休眠させる前、花の咲き終わる頃(4月)に根鉢をくずさずに1†2回り大きな鉢に新しい用土で植え替えると、新しい根や葉が出てしっかりした株に成長するでしょう。
用土は上記のもので。
10月になると休眠していたシクラメンも新しい葉っぱが出てきます。
生育初期に適度のリン酸が吸収されると、その後の生長を良好にし、病気に対する抵抗力も強くなります。
非休眠法
もし葉が残らなかったら休眠させる方法に変えて管理します。
9月中旬になったら根鉢はくずさずに、一回り大きい鉢に新しい用土(水はけの良い土)で植え替えします。秋の植え替えもシクラメンの球根の上半分は出るようにします。
植え替えてからは、9月下旬まではシクラメンを風通しのよい半日陰において管理します。
それ以後は、軒下や建物の北側や西日、直射日光、雨の当らない場所において水を与えます。途中、病気予防のために殺菌剤などを散布します。(殺菌剤の1000倍など)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
2008年の我家の夏のシクラメンはこのような様子です。
2008/8-3
咲き終わったばかりの花とツボミが2つあります。
昨年は葉が1つほどでしたが、今年はこの暑さでも頑張っています。
あまり涼しい所に置かなかったので、これから木の下に置いて大事にします。
« 画像 »
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
2009年の夏のシクラメン†2010年春までのシクラメンの画像
上とは同じシクラメンですが、今年は夏の間もポツポツと花が咲いていました。
球根がかなり肥大しています。
秋のお彼岸ごろに根鉢をほぐさずに植え替えを行う予定です。鉢は一回り大きなものにします。
2009/8-1 夏のシクラメン
« 画像 »
植え替えをしてからのシクラメンの様子。鉢とのすき間ができている。
2009-12-15
« 画像 »
2010-2-19 まだ葉も花も短い。
« 画像 »
花がたくさん咲いてきましたが、球根のあちこちから葉と花が出てきています。
3-19
« 画像 »
同日、ばらばらになっているシクラメンの花を葉をうまく組みながらなるべく中央に寄せました。
3-19
« 画像 »
こんな感じになりました。球根の端に咲いている花は寄せられませんでした。
3-23
« 画像 »
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
シクラメンの夏の管理のまとめ
◆置き場
休眠株は他の鉢と離して置き、雨や水がかからないようにします。
非休眠株は日中の温度が30℃を超えるため、直射日光や雨の当たらない、家の北側などの風通しのよい涼しい場所へ移します。(6†8月下旬には半日陰で管理)
◆水やり
底面吸水鉢は休眠株は受け皿の水をすべて捨て、9月上旬まで水を与えません。
非休眠株は、これまで同様に水を与えますが、葉数が減って根腐れを起こしやすいので、受け皿の水の量を減らし(低水位)、1週間たっても受け皿に水が残っているようなら必ず新しい水に取り替えます。
◆肥料
休眠株には施しません。
非休眠株にはカリ分の多い液体肥料を前月より薄くして(2000倍液)、水やりを兼ねて2週間に1回、受け皿に入れます。
◆病害虫の防除
高温期を迎え、非休眠株には殺菌剤を、害虫ではホコリダニ予防に殺ダニ剤を散布します。
●カテゴリ
Template by WEB2.0的ラボ