●キンモクセイ(金木犀) 育て方と剪定のコツ

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キンモクセイ(金木犀)
モクセイ科 モクセイ属
常緑中高木樹
原 産 : 中国南部
開花期 : 9月下旬†10月上旬
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キンモクセイ(金木犀)の花ざかり 10月上旬
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キンモクセイはジンチョウゲ、 クチナシと並んで芳香をもった庭木として親しまれています。
花は小さくて目立たないため、その匂いで、あぁ今年もキンモクセイ(金木犀)が咲く季節なんだと気づかされます。そしてキンモクセイの花が散ると株元がさながら金色の絨毯(じゅうたん)のようになります。

キンモクセイは雌雄異株で、日本に入ってきたのは雄の木ばかりだったそうです。
同属に白花のギンモクセイ、花色が淡く香りが穏やかなウスギモクセイ、ヒイラギとモクセイの雑種といわれるヒイラギモクセイがあります。

またキンモクセイの香りは長い間トイレ用の芳香剤として使われていました。キンモクセイはこの辺りでは外のトイレ脇に植えられていることが多いです。昔は水洗トイレではありませんでしたから、トイレは匂っていたために植えられていたのだと思います。
水洗トイレになってからでもトイレの芳香剤として使われていたため、実物の花の香りをトイレの匂いとイメージする人も多く、キンモクセイにとってはありがた迷惑な話です。

現在は果物(りんご、レモン、桃、ライム)や花卉(ラベンダー、バラ)、樹木、せっけんなどの香りが多いようです。中には緑茶、木炭の匂いなどもあり、微香ぐらいがよいようです。植物と芳香剤の関係も時代とともに変わり、トイレの芳香剤に使われた植物は次々とトイレのイメージになっていくのでしょうか?




キンモクセイの育て方

庭植えのキンモクセイは植え付け後1、2年は木を育てるほうに力を注ぐ傾く傾向があるので、花の数が少ないですが、ある程度生長が落ち着けば(2、3年)花が咲くようになります。
キンモクセイはスペースがある場合にはシンバルツリーにもよいものです。
植え付け後は放任していて比較的まとまった樹形になります。

◆場所
日当たりと水はけのよい場所にやせ地の場合は腐葉土などを混ぜ込んで植えつけます。
キンモクセイは根が浅く張る性質があるので、水はけ、水もちのよい場所なら最適です。
日当たりが悪いと花芽がつきにくくなるので、午前中ぐらいは日光に当たる場所がよいです。

◆植え付けの時期
キンモクセイは常緑樹なので基本的に植え付けは4月†5月上旬、または入梅までに。
秋は9月下旬†10月頃に行います。寒冷地では秋植えより春植えのほうがよいでしょう。

◆水やり
庭植えでは植え付け後にたっぷり水やりし、根付いたあとは必要ありません。

◆肥料
やせ地の場合は寒肥に骨粉入りの固形油粕またはチッソ分が少ない緩効性肥料などを与えるぐらいでよいと思います。 我が家では特に肥料を施したことはありません。成長が芳しくない場合に与えるだけでよろしいのでは。
キンモクセイは根付くと生長が良すぎて剪定で頭を悩ましてしまいます。我が家は昔畑だったところが庭なので、キンモクセイの生長がとても早かったです。大きくなりすぎて、車の出入りに邪魔になってしまい、ついに伐採してしまったのです。

ですから肥料はキンモクセイの生長を見ながらほどほどに・・・です。
でもすぐ裏の家に大きなキンモクセイが植えてあるので、毎年、キンモクセイの香りには不自由しません (^o^)v  これは借景ならぬ借香かな?

在りし日の我が家のキンモクセイ(金木犀)春
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◆剪定
キンモクセイの花芽のつき方
・新梢や前年枝の葉腋に8月ごろ花芽ができ、秋に咲きます。


植え付け後、数年間は剪定をしなくても比較的まとまった樹形になりますが、生長に従い放任状態にすると、かなりの大木になります。
ある程度の大きさになったら庭とのバランスを考えて刈り込みます。
近所のキンモクセイは庭が広いためにステキなシンボルツリーになっています。


剪定のコツ
樹形を乱している徒長枝があった場合は秋に軽く剪定しておきます。
花後か新梢が出る前に込み合った部分の不要な枝をつけ根から切ってすかします。

花後か芽吹き前の3†4月頃に開花枝の葉が2†3枚残るぐらいの刈り込みをします。
キンモクセイが大きくなり過ぎの場合は、小さくなるように剪定します。キンモクセイは芽吹きがよいので、好みの大きさに仕立て上げることができます。
新梢の枝数が多すぎる場合は枝数を少なくして間引き、夏には葉先を刈り込みません。


◆病害虫
カイガラムシが発生やすいので、冬にマシン油乳剤を散布して防除します。
アブラムシが新梢につくことが多いので適した薬剤を散布します(樹木用)


キンモクセイの樹がかなり大きくなった時に見たこともない大きい毛虫がいました。
若草色、黄色、黒などの色が入った比較的大きい毛虫でした。
7†前後はあると記憶していますが、そのころは見たことがない虫なので気味が悪い印象でした。
写真も撮っていなかったので、はっきりとは覚えていませんがネットで見たイボタガの幼虫に似ているような気もします。


◆殖やしかた
挿し木が可能で、7月下旬†9月上旬に今年伸びた枝を挿し木します。
挿し木してから開花まで5†7年かかるそうですので、苗を購入したほうがすぐに楽しめます。


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鉢植えのキンモクセイ(金木犀)
◆用土
赤玉土7:腐葉土3の割合にして、大鉢に植えます。

◆水やり
鉢土が乾いてから与えます。

◆剪定
好みの高さで刈り込み、露地植えに準じます。

◆肥料
庭植えのようにしてみて葉色を見て、足りないようでしたら1†2回施します。


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キンモクセイは桂花とも呼ばれ、桂花(キンモクセイ)の香りをかぐと、体重増加が抑えられるとの実験もあったそうです。研究結果を山本隆大阪大教授(行動生理学)とカネボウ化粧品が発表したそうですが、キンモクセイの香りが、食欲を抑制していると見られているそうです。


香りの主成分はβ-イオノン、リナロール、γ-デカラクトン、リナロールオキシド、cis-3-ヘキセノールなどで、このうち、γ-デカラクトンはモンシロチョウなどで忌避作用があることがわかっています。
またキンモクセイの香り成分を付けた腕を100匹の蚊のいるアクリルボックスに入れたところ、全く蚊に刺されなかったとのことです。


またキンモクセイの花のお茶は桂花茶で、そのお酒は桂花陳酒といいます。
キンモクセイの花は、中華料理で色々と使われていたのです。そのお茶は桂花茶。さらにそのお酒は桂花陳酒。キンモクセイの花を砂糖とハチミツに浸けたものは桂花醤(けいかじゃんです)。

今度、桂花陳酒でも作ってみようかな・・・

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