●ハイビスカス 仏桑花(ブッソウゲ) 年間の管理・育て方

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ハイビスカス・レッドスター


ハイビスカス
アオイ科 フヨウ属(ヒビスクス属)
原産地 : インド洋や太平洋の島々
開花時期 : 6†9月
フヨウ属にはハイビスカスのほかには、フヨウ、ムクゲ、ハマボウ、ケナフなどがあります。
ハイビスカスは園芸品種が多く、花の咲き方も一重、半八重、八重とあり、花色も豊富で赤、白、桃色、黄色、橙色など多彩です。


ハイビスカスは広漏斗状の大きな五弁花で、雌しべが長く突き出ています。

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ハイビスカスの系統
熱帯花木として夏の代表的なハイビスカスは3つの異なる系統があります。
★在来系・ヨーロッパ系
 丈夫で生育も旺盛で花付きもよいが、花は少し小さい。
 寒さには比較的強い。暑さにはやや弱い。(耐寒性10†12℃以上)
 さし木でふやせる。
・ふやし方 (さし木) 
 5†7月と9月中旬†下旬
 今年伸びた枝を春か秋に枝を2†3節に切り、大きな葉は半分に切り、赤玉土などにさして明るい
 日陰に置けば、2†4週間で発根します。小鉢に植えて冬を越してから春に植え替えます。

★ハワイアン系
 ハワイで交配して作られた大輪の花の品種だが、暑さが苦手で性質も弱いものが多いが、そのう
 ちの丈夫な品種が出回っている。(ハワイアン系の耐寒性12℃以上)
 ハワイアン系はさし木は活着しにくいので、つぎ木(高つぎ)でふやします。
 うまくいけば1本の木で3種類ぐらいつぎ木して見事に咲かすことができます。
 つぎ木の台木には丈夫な在来系を使うそうです。

★コーラル系
 フウリンブッソウゲ(コーラル系原種)の血を引き、枝が垂れ下向きに花が咲くものが多い。
 暑さに強く、寒さにはやや弱い。(耐寒性15℃以上)
 さし木でふやせる。


ハイビスカスの花を咲かせるコツ(ポイント)
・ハイビスカスの花は、新しく伸びた枝につきます。
ですから新芽がよく伸びるように管理しなければ、次々と花を楽しむことはできません。


・水やり
およその水やりですが、春と秋は 表土が白っぽく乾いてから与えます。
夏は毎日朝夕2回ぐらいの目安で与えます。
冬は乾かし気味に管理し、1週間に1回ぐらいの割合で午前中の暖かい日にかけます。

ハイビスカスの年間の管理

長く花を楽しむために、季節ごとに管理方法を考えて栽培しましょう。

◆植え付け・植え替え
適期は5†8月(暖地では4月†9月)です。
購入したハイビスカスも根詰まりしている場合が多く、そのままにしておくと水切れしやすくなり、水
切れするとせっかくたくさんある蕾も落ちてしまうことになります。
またこの時期のハイビスカスは枝葉が大きく伸び、根の生育も旺盛になるので、特に根詰まりしや
すくなります。
ハイビスカスは新しい枝に花をつけるので、根詰まりを起こして新しい枝が伸びなくなると、花も咲
きにくくなってしまうので鉢増しをします。
開花期の植え替えなので、根鉢をくずさないように、一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。


また下葉が落ち、枝の伸びが悪くなったり、花付きが悪くなった株も根詰まりしています。
鉢から抜いたら、1/3?1/4程度、根鉢をほぐし傷んだ根は取り除きます。
枝を約1/2?1/3を残して切り落とします。
ハイビスカスは最低でも年に一度は植え替えないと根詰まりで生育不良になります。


★ハイビスカスの用土の例
水はけのよい肥沃な土を好みます。
・赤玉土(小粒6)、腐葉土4
・赤玉土(小粒)6:腐葉土3:堆肥1
・赤玉土(中粒)5:腐葉土3:バーミキュライト2
・市販の園芸用土
マグアンプKを適量混ぜておきます。
私は市販の園芸用土に自前のぼかし肥料を2†3割入れています。


植え替え作業が終わったら、風の当たらない明るい日陰に置き、鉢土が乾いたら水やりをします。
新芽が出てきたら徐々に光線に慣らし、新芽が伸びだしたら通常の管理にします。


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4†6月の管理
◆置き場所
 4月は日当たりのよい室内に置きます。
 遅霜がなくなった5月から日当たりのよう戸外に置きます。
 ハイビスカスは光線を好む植物です。できるだけ光線の当たる場所に置き、軟弱な株にならな
 いように注意します。


◆水やり
 およそは上記にあるようにしますが詳しい目安として以下のようにします。
 これも鉢の大きさやハイビスカスの種類で加減してみてください。
 4月は2†3日に1回与え、5月からは1日に1回の目安で与えます。


◆肥料
 ハイビスカスは多肥性なので、肥料を切らさないようにします。肥料切れすると生育が鈍り、花つき
 が悪くなります。以下の1)、2)の例を参考にしてください。
1)緩効性化成肥料(N-P-K=8-12-10など)なら5号鉢に2ヶ月に1回の割合で3個ぐらい、固形油カ
 スなら月に1回の割合で3個を置き肥します。(春†秋にかけて)

2)4月は液体肥料の500倍液(N-P-K=5-10-5)を2週間に1回ほど2度与え、5月以降は月に1回
 程度、5号鉢で化成肥料あるいは油かすなどの有機肥料を一つまみ置き肥します。


◆花がら摘み
 花が終わったらこまめに花がらを取り除きます。


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7†10月の管理
◆置き場
 真夏前までは日当たりのよい戸外に置きます。
 暑くなったら風通しの良い涼しい場所か午前中だけ日の当たる場所におきます。
 コンクリートの上に直接置かないで、棚の上など少し浮かせるとしのぎやすくなります。
 ハイビスカスは夏の花のイメージなので暑さに強いように思われますが、ハワイアン系などは
 意外に日本の暑さが苦手です。


 9月中旬以降になると、暑さも和らいでくるので、戸外の日当たりのよいところに移動します。
 10月になったら日当たりのよい室内に置きます。


◆水やり
 ハイビスカスは水を好む植物なので1日に1回、午前中にたっぷりと与えます。
 真夏は鉢土が乾燥するので、葉ダニが出やすくなります。
 高温期は晴天の日には朝夕2回の水やりが必要です。
 なお、日中の暑い時間帯の水やりは避けて、夕方にします。その場合は過湿にならないように鉢
 土の様子を見てから水やりをします。

 真夏が過ぎると、気温の低下とともに乾き方も遅くなりますが、葉がしおれたりすることのないよ
 うに注意し、水を与えるようにします。


◆肥料
 上記のように肥料を施しても葉が薄くなり、肥料不足なら液体肥料の500倍液(N5:P10:K5)を
 施します。
 秋になると再び順調に生育して、ハイビスカスの花も次々に咲きます。
 9月中旬にリン酸の多い緩効性化学肥料を5号鉢に3個ぐらい置き肥します。


◆刈り込み(切り戻し)
 8月になると花数が減り、枝が伸びてきて草姿が見苦しくなります。
 購入した年は矮化剤の効果で枝が伸びないようになっていますが、次の年からは矮化剤の効果
 が薄れて伸びてくるので、この時期に刈り込みを行うと再び秋に整った草姿で花が咲きます。
 このように伸びすぎた枝は2†4節残して葉のすぐ上で切り戻します。
 この時期だと、すぐに新しい芽が伸びだしてきます。


◆病害虫
 生育期を通して、最も発生しやすいのがアブラムシ類です。特に新芽や蕾に発生します。
 アブラムシ類には牛乳を1/3ぐらいに薄めて散布したり(薄めると跡が白く残らない)、面白い防除
 の方法としてテントウムシとその幼虫を5匹ぐらい捕まえてきて、発生している場所に放すとあっと
 いう間にきれいにアブラムシを食べてくれます。
 一般的にはアセフェート粒剤など、浸透移行性の殺虫剤(オルトランなど)を鉢土の表面に散布す
 ると防除できます。
 ハダニはハダニ剤を散布したり、ホースで葉の表裏に強めに水をかけると逃げていきます。
 ハマキムシはスミチオンやオルトランなどで対処します。


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11†12月の管理
◆置き場
 日当たりのよい室内に置きます。
 ハイビスカスは10度以上に保てる場所に置くと11月でも花を咲かせます。
◆水やり
 11月は1†2日に1回、12月は2†4日に1回の目安で水やりをします。
◆肥料
 施しません。
◆刈り込み(切り戻し)
 12月も8月と同じように葉を2†3枚残して低い位置で切ります。切り方は葉のすぐ上です。


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1†3月の管理
◆置き場
 日当たりのよい暖かい室内に置きます。
 寒さで葉が落ちても枯れたわけではなく、木は生きてる場合が多いので春の芽吹きまで待ちます。
 あまりの寒さに合わせたときは枯れてしまうことがあります。

◆水やり
 5†7日に1回の目安で午前中に水やりをします。(鉢土が乾いたら)
◆肥料
 施しません。


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 ハイビスカスの寄せ植え  スタンダード仕立て

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 水鉢の中のハイビスカス・・・ 夏らしい趣があります。
 季節の花をこうして玄関においてもいいものですね。  2009年2月  南房パラダイスにて

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 この種類はハワイ系のハイビスカスかな?
 冬は室内の暖かい場所に置きますが、ハワイ系の生育は在来種より緩慢です。
 ハワイではレイ(花の首飾り)に使われるが、一日花でも摘んでからすぐには萎れないからか?
 水の中でもハイビスカスは一日花かな?  少しは長くきれいなままでいるのかな?

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