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ボタン
科名:ボタン科ボタン属の落葉小低木。
別名: 「富貴草」、「百花の王」
原産地:中国
美人の形容に「立てばシャクヤク(芍薬),座れば牡丹,歩く姿は百合の花」というのがあります。
ボタンとシャクヤクの違いはボタンは横に張った樹形で、シャクヤクはまっすぐに伸びる草です。
隋の時代には(約1400年前)牡丹(ボタン)は数々の種類が育てられ、花の色によって分類されていたそうです。
玄宗の時代には、長安の都は牡丹(ボタン)熱に浮かされ、牡丹は玄宗と楊貴妃のロマンスを彩るドラマチックな花となったそうです。(洛陽牡丹記)
牡丹(ボタン)はわが国には遣唐使によってもたらされたと推定されています。江戸時代には大ブームになり、元禄時代に多くの牡丹(ボタン)専門書が著されています。
牡丹は島根県の県花であり、県東部の中海に浮かぶ八束町(大根島)は、日本一の生産地です。
毎年牡丹(ボタン)の花が咲く頃は雨や風が必ずといってよいほどあります。
雨などで唐傘がさしてある場合など風情があっていいものです。
風の場合はこまりますね・・・ 風が吹かないことを祈るだけです。
庭植えの牡丹(ボタン)の育て方
■栽培場所
・日当たり、排水、風通しのよい場所。
春†夏にかけては半日以上日光の当る場所で、夏の西日は避けられるほうがよい。
水はけの悪いところは盛り土をします。
腐葉土が入った肥沃な砂壌土が最適です。
■植え付けの時期
・春に花付の鉢植えが、秋に根巻き苗が出回ります。
花芽、葉芽がしっかりしていて、光沢のある株を選ぶ。
掘りあげたばかりの株を早めに入手することがポイントになります。
・植え付けの適期は9月上旬†10月中旬です。
牡丹(ボタン)の新根は地温が20℃の頃発育を始めるので、なるべく9月中に済ま
せるのが理想。
◎春に牡丹(ボタン)の株を入手したときも、秋まで待ってから植え付けをします。
■植え付け
・牡丹(ボタン)は移植を嫌うので、場所をよく考えて決め、株間は1m前後に広く
とって植えて下さい。
・植え穴付近を耕してから穴を掘り、そこへ5†6cmの厚さの腐葉土か堆肥を入れ、
元肥の骨粉、発酵油かすなどを各一握り施します。
・直接根が元肥にふれないように掘り上げた土を中高になるように戻します。
・早く自根を出るように台木との接木部が4†5cm隠れるように深めに植え位置を決
めます。
(牡丹(ボタン)の自根は接木部のすぐ上から出る)
・植え付け後、マルチングをして乾燥から防いでやるとよいです。
■植え付けの後の管理
開花前の作業
・牡丹(ボタン)は芯までは固くないから折れやすいので、支柱を立てます。
・蕾も大きくなってきたら、細い篠竹などの支柱を立てます。
・そのときボタンの根を傷つけないように根の外側に立てるとよいでしょう。
・支柱は始めは長めにしておき,開花直前に花首の下で切ります。
・ツボミのうちは紐はゆるく縛っておき、開花したらしっかりと縛ります。
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毎年咲いてくれる庭植えの牡丹(ボタン)
来年も良い花を咲かせるための開花後の管理
■花がら摘み
・木の精力を消費させないように散りかかった花がらを早めに切り取ります。
そのままにしておくと種ができてしまい、株が消耗します。
花のすぐ下の1枚葉の下で切り取ります。
■摘芽・剪定
・樹形を整え、不必要な葉芽や花芽をかきとります。
6月の頃、その年に伸びた開花枝の側芽のうち、下方の2芽を残し葉を傷つけない
ように上の芽を掻き取ります。
(庭植えの牡丹(ボタン)の徒長を防ぐ場合)
一般的には庭植えの牡丹(ボタン)は花芽と葉芽が分かるようになる秋に剪定と一
緒に行います。
・剪定は 細い枝、枯れ枝は切捨てます。
このように制限するとそのひとつが翌年の花芽になります。 花の咲かなかった枝はそのまま伸ばします。
※春に台木から芍薬の芽が伸びてくるが、牡丹の生育の妨げとなるのですぐに摘み取
ります。
またボタンは本来株立ちする性質があるので,春先に根際からひこばえが出ます。
多くても5本立て位にして余分なひこばえは早めに取り除いて下さい。
■株元に土寄せをする。(自根が出やすい)
シャクヤクのゴボウ根を台木としているので、牡丹(ボタン)自身の根を早く出さ
せるようにします。
土寄せをしないで空気にふれて乾いていると、牡丹(ボタン)自身の根がでません。
※地植えの場合は植え替えの必要がありません。
■牡丹(ボタン)の肥料
お礼肥は花後すぐに施す。ボタンは肥料食いの植物です。
花芽が形成されるのは6†7月なのでこの時期までに木を充実させます。
9:1あるいは8:2の割合で油粕:骨粉を混ぜたものを片手いっぱいを施す。
寒肥(12†1月)を忘れずに根のわまりにすき込みます。
春になると一気に成長するのでこの時期肥料切れでは立派な花が咲きません。
植え付け数年間は油かすに骨粉を混ぜたもの9:1あるいは8:2の割合を両手に
いっぱいほど施します。
(我家は自前のぼかし肥料)
大株になるほど骨粉の割合を増やしていき、半々に近づけていきます。
寒肥は牡丹(ボタン)を育てるにあたって重要なポイントになります!
9月と3月にも油かす少々を施します。
■水やり
地植え(庭や花壇)の場合も真夏は炎天下の日が続くようでしたら水やりを行います。
地植えに関しては真夏以外の水やりは必要ないと思います
■病害虫
主な病気
灰色かび病(3月†7月中旬、9月 )
風通しのよい環境に、鉢植えで移動のできるものは、雨天の時、雨のあたらない場
所へ移動します。
その他、葉枯れ病,さび病,炭疸病などがあります。
マンネブダイセンや銅水和剤などで防除します。
害虫
カイガラムシは冬期の石灰硫黄合剤やマシン油乳剤の散布
ネマトーダ(根コブセンチュウ)の汚染地では予め植え場所の土壌を殺線虫剤で消
毒するか、株間にマリーゴールドを植えておき、堆肥を毎年施し、根の発育をよく
しましょう。
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寒牡丹(カンボタン
寒牡丹(カンボタン)とは春と秋に咲く2季咲きのものです。
寒牡丹(カンボタン)にする場合は春に開花させると秋の花が少なくなります。
春先に蕾が豆粒程に生長した時点で摘み取り,6月の芽摘みはしません。
秋に出た新梢の先の蕾を育てて冬に咲かせます。
寒牡丹(カンボタン)の場合は一斉には開花せずにちらほらと開花します。
なかには本来の寒牡丹(カンボタン)の種類ではなく、春に咲くボタンを開花調整して寒牡丹(カンボタン)としているものもあります。
寒牡丹(カンボタン)の苗は春と冬の開花期に出回ります。
「雪重」・・・・白の千重咲きの中輪 12月†1月開花
「白峰」・・・・白の千重咲きの大輪 12月†1月開花
「錦王」・・・・赤で外側の花弁の先が白くなる。11月下旬†1月中旬開花
「大正紅」・・鮮やかな赤色の八重咲きの中輪花
「新東玄」・・紅紫色の濃い花色 一重†二重咲きの中輪花
このほかピンクの春日山(カスガヤマ)、初日、秋冬紅や紅色の一重で絞り咲きの初霜錦(ハツシモニシキ)などがあります。
※冬牡丹
同じ冬に咲かせる冬牡丹は春牡丹と同じ品種を1†2月に開花するように調整したものだそうです。
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鉢植えの牡丹(ボタン)の育て方
■植え付け
10号の鉢を使用します。鉢底ネットを敷き、底にゴロ土(赤玉の大粒等)を敷きます。
赤玉土5:腐葉土3:川砂2の割合で混ぜる。
または赤玉土5:腐葉土4:川砂2 もしくは赤玉土6と腐葉土4
水はけのよい土が理想的なので、粘土質の土地に植えるときはじゅうぶんに川砂をスキ込みます
鉢植えの場合は根の生育が旺盛なので、2年に1回の割合で植え替える必要があります。
おこなう時期は秋10月から11月です。
植え替える際は下の方の土を3分の1くらい落としてから新しい土で植え替えます。
庭植えと異なり、高植えはできないので接木部が必ず土の中に埋まるように植えつけます。
植え付け後はたっぷりと水を与えます。その後も土が乾いてから忘れずに水やりをします。
※肥料は植え替えの時は混ぜません。 寒明けから施します。
■摘芽・剪定
6月の頃、その年に伸びた開花枝の側芽のうち、下方の2芽を残し葉を傷つけないように上の芽を掻き取ります。
鉢植えの場合は翌年の芽の生育のためや必要以上に丈が高くなるのを防ぐために特に重要です。
秋は樹形を整え、不必要な葉芽や花芽をかきとります。
もう15年くらい前(2008年現在)になるでしょうか・・・・鉢植えで牡丹(ボタン)育てた時、失敗してしまいした。
たくさん咲かせて自慢していたら、翌年枯れてしまいました。なにが原因とは断定できませんが・・・
※鉢植えの牡丹(ボタン)の失敗
春の開花前の蕾の苗を購入して確か1†2個咲かせたと思います。
次の年は花を7†8個全部咲かせて、見事なものでした。
自慢していたら夏ごろに枯れてしまいました。 なにが失敗の原因だったのだろうか?
†まず考えられるのが、摘芽を行わず、花をたくさん咲かせてしまったので株が弱ったこと。
†それから鉢植えなので水のやり過ぎだったかもしれない(過湿)
土が乾いてから水やりをするという基本を守らないで、毎朝水やりをしていた。
†病気になったかも?
なんの消毒もしなかったから。
†最後に考えられるのは化成肥料の与えすぎかな?
過ぎたるは及ばざるがごとし・・・
今となっては失敗の原因がどうしてなのか分かりません。
※肝心なことを忘れていました。
苗を入手したのが春なので、この時期に別の鉢に植え替えてしまったかもしれません。
枯れた原因はこれかもしれませんね・・
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2010年の牡丹(ボタン)
今年は牡丹(ボタンの花のアップです。
赤紫
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花芯
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色違いの赤の牡丹(ボタン)の花
芸がないので同じポーズで・・
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花の中心 やっぱり牡丹(ボタン)の花を見ていると「花の王」の名に相応しいと感じます。
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