●ピーマン栽培記・ピーマンの育て方とピーマン料理

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ピーマンの収穫  2008/9-16
普通のピーマンは2本だけなのに食べきれないほど収穫しました。取り残したピーマンが赤くなっていました。


ピーマン
中南米原産のナス科トウガラシ属
トウガラシ類の品種分類は、甘味種と辛味種に大別されます。
甘味種の代表が一般的に流通しているピーマン(シシトウ、カラーピーマン)です。 
辛味種のタカノツメ(鷹爪)、ヤツブサ(八房)、フシミ(伏見)辛など香辛料として利用されます。
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熱帯アメリカ原産のトウガラシがヨーロッパを経て日本へ渡来したのは、16世紀のころ。
明治初期になって、ピーマンも含めてさまざまなトウガラシが欧米から導入されました。
辛味種が広く栽培されるようになったのに対し、ピーマンはさほど普及しませんでした。
一般家庭の食卓にものるようになったのは昭和30年代後半のことです。


私の子供のころの記憶も、キュウリ、トマト、ナス、キンマクワ(ウリ)、スイカ、メロン(みずほ)はありましたが、ピーマンは畑になかったです。
この辺でピーマンが普及したのはいつのことでしょうか? 
不思議なことにピーマンを初めて食べた記憶、初めて畑で作った記憶がありません。 
あまり感動しなかったということでしょうか?
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カラーピーマンのことをパプリカとよんでいますが、そう呼ぶのは日本だけで、パプリカはハンガリー語でトウガラシ全体を指す言葉だそうです。私もこれからパプリカと呼ばないでカラーピーマンと呼びます。
オレンジ・黄・紫・茶といった色の品種もあります。(昔、カラーピーマンは約20年前に各色を育てました。白もあったような?)
カラーピーマンは特定の品種を完熟させた果実で、カロテンがピーマンの3倍もあるそうです。普通のピーマンも完熟させれば赤くなりますが、肉厚ではありません。


ピーマンは高温を好んで多湿と乾燥には弱いので、冬†春にかけてはハウス栽培が行われています。温暖な気候の宮崎県と高知県で特に栽培が盛んで国内で冬†春に出回るピーマンは両県産のものが多いです。
露地もののピーマンは5月頃に植え付けされ、7月から10月頃にかけて収穫されます。
我が茨城県は作付面積、生産量の日本一(2006年)だそうです。
鹿島地方砂丘地帯の神栖地区(旧波崎)が有名です。


ピーマンの育て方

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 トウガラシ類の苗の勢ぞろい  5-11
黄色のカラーピーマン1本、シシトウ1本、日光トウガラシ1本、普通のピーマン2本は畑に植える。
赤のカラーピーマン1本、甘長トウガラシ1本は鉢植えにしました。(どのくらい収穫できるかの試み)
奥にある苗はミニトマトナスです。


家庭菜園のように少ない苗なら苗は購入した方がいいと思います。
苗を選ぶ時には、節が詰まっていてがっちり育ったものが良く、病気・害虫の被害を受けていない第一花の開花直前で葉数が7†8枚ついている苗を選びます。


◆場所
3†4年ナス科を作っていない場所にします。連作をしないということです。
日当たり、水はけのよい場所で育てます。
植えつけの2週間前までに全面に1†あたり150gの石灰をまき、1週間前には1†あたり3kgの完熟堆肥、、1†あたり100gの緩効性肥料を混ぜて良く耕します。(目安なので畑によって増減します)


私は完熟堆肥の代わりに自前のぼかし肥料を1株あたりバケツで3杯ぐらいです。
鉢植えにいたってはぼかし肥料だけで植えています。
生育期間が長いので、元肥の半量は全体に混ぜ込み、半量は緩効性の化成肥料を株まわりに混ぜておき、畝を立てます。


ピーマンは高温を必要とし、寒さに敏感な野菜なので、暖かくすると活着や初期生育がよくなります。
※ピーマンやトウガラシは28†30℃が適温です。
地植えをするのにはまだ早い時期に小さな苗を購入し根詰まり状態のときは、ふた回り大きなポットに植え替えをして家の暖かな場所で育てます。


マルチングをして地温を高めておいたり、乾燥させない方法もありますが、私は次のようして栽培しています。



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最低気温が10℃、地温が15℃になるころが植え付けの適期です。
一般の露地栽培では、5月中旬が目安です。
この辺では(茨城・つくば)ではゴールデンウィークごろになるとみなさん植え付けをします。
まだ強風や遅霜、雨の降る日、気温が低い日があるので、底部分もカットした肥料の空き袋を利用し、苗を保護すると安心です。
肥料の空き袋は厚みがあり丈夫で、袋の内部に棒を3†4本ぐらい垂直に挿します。
そのような保護ができないときは、遅霜の心配がなくなってから植え付けをします。



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強風や遅霜、雨の降る日、気温が低い日にはこのように洗濯バサミで袋の上を挟んでカバーします。
中は暖かくなっているのでピーマンがよく育ちます。
反対に暑くなった日は、袋を全部外すとか袋を上げた状態で洗濯バサミで止めておきます。
そうすることによって下が空くので、風通しがよくなります。
ピーマン、ナス、トマト、キュウリなどもそうしていますよ。
全部の苗を合わせても何本も栽培するわけではないので、この時期の天候不順の対応はこれで十分です。
乾燥しているときの水やりや追肥も選択バサミを外すだけで、袋の上からでも楽々できます。
でも仕事の関係上、毎日はそうはできないという人はだめですね・・・


◆植え付け
植えつけは株間60†70cmくらいです。
我が家では元肥や追肥をぼかし肥料を施すので80cmはとっています。株が大きくなるのでこのぐらいの間隔が必要です。
カラーピーマンの場合は普通のピーマンより株間が少なくてもいいようです。
でも2014年の畑栽培のオレンジキャンディはかなり大きくなったので、1メートルは間隔が欲しかったです。
若苗を購入したときは、ふた回り大きめのポットに鉢替えし、液肥などで大苗に育ててから植えた方が、その後の生育・収量がよくなります。


植え付け後に仮支柱を立て、苗が倒れないようにする。その後、本支柱を立てて誘引する。
早植えをしたときは、上のように袋で保護するかマルチやホットキャップなどで保温します。


◆仕立てかた

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1番花のついたあたりの3†4本はそのまま自然に伸ばし、それより下のわき芽は早めに摘み取ります。いろいろな整枝の方法があると思いますが、今までそのくらいしかしませんでした。
また弱々しい側枝は早めに間引いて、株全体の日当たりをよくしてやります。


◆水やり
梅雨明け後の高温乾燥期には水やりをしたり、マルチングをした場合も上に敷きわらなどをします。


◆肥料
追肥は、植え付け半月後に第1回を、その後15†20日に1回の割で、計3†4回与えます。
化成肥料を一掴みぐらいずつ追肥します。
2†3回目になると生育盛りとなり、収穫も増えてくるので増量していきます。
水やりを兼ねて液肥を追肥してもかまいません。
化成肥料を施す時は、同じ場所に繰り返し行うのではなく、場所を変えて与えるようにします。

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主枝のみ支柱をしていたのですが、こんなにたくさんなったのであわてて支柱をしました。
最近畑仕事が追いつかない状況になってしまいました ┗(-_-;)┛




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失敗例 これは黄色のカラーピーマンですが、支柱をきちんとしていなかったのでピーマンの重みで折れてしまいました。
ピーマンは枝が折れやすいのです。
着果数が多くなると果実の重みで枝が折れたりするので、支柱からヒモでつり上げるように早めに誘引しておきます。


9-16
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普通のピーマンも枝が折れそうになっていたので、支柱を追加せずに、思い切り3本ぐらい大きな枝を切り戻した。
収穫が間に合わない贅沢な悩み・・・すぐに枝葉が茂ってきます。
時期的に遅いかと思ったが、すぐわき芽が出てまた1ヶ月も経たないうちに実がなり始めた。

10-4

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◆収穫
花が咲いてから15†20日の若い実を収穫するようにします。
そのまま収穫しないでおくと完熟して赤くなります。
普通のピーマンは赤くなってもカラーピーマンのように果肉が厚くはなりません。
赤くなるまでおくと株が相当消耗して茎葉の生長が抑えられ、収穫数が少なくなります。
若どりして、たくさん収穫したほうがいいと思います。


◆病害虫
ウイルス病にかかりやすいので初期のアブラムシ防除は充分行います。
タバコガ、ハスモンヨトウ、ヨトウムシ、テントウムシダマシ、ホオズキカメムシの被害があります。
我が家では気にするほどはないので、ホオズキカメムシのときは手で捕獲しました。
ガムテープなどで、ペタペタくっつけてもよろしいのでは・・・


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穴が開いている。   7-31
穴がひとつのときはまだ虫が入っている。穴がふたつのときは出てしまって虫がいないらしい。
このときそれを知らずに確かめず捨ててしまった。



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外側は皮が薄く、白っぽくなっている。  9-10




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ピーマンの中を見るとこの虫が・・・タバコガ?オオタバコガ?  大きな糞でびっくり!
タバコガが主にピーマンを食し、オオタバコガはトマトに多いといわれていますが、最近増えてきたオオタバコガかも




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ホオズキカメムシはナス科植物やヒルガオ科の植物に寄生します。
最近我が家でもトウガラシ類にかなり多くなってきました。幼虫は葉や茎に群生して吸汁し、成長すると分散します。
でも消毒無しなので、何世代ものホオズキカメムシが群生している状態がず†っと続きますが、それでもそのままにしています。
どういうわけかオズキカメムシが群生していても目立った被害が感じられません。
商売にしているわけではないので、自家消費分は余るほどの収穫です。でもホオズキカメムシはなんとかしなくては・・・

カメムシのような大きな害虫対策の基本は、見つけ次第「捕殺」することが一番。
ガムテープなどの粘着テープの粘着面を表にして輪を作り、輪の中に指を入れ、虫を粘着面で捕らえるなどの工夫をします。
カマキリがカメムシを捕獲するのを見ましたが、今度トウガラシ類に1本に対し、カマキリを1匹というのはどうかしら?
モロヘイヤ栽培のときはオンブバッタとカマキリでうまくいったのですが・・・ だめもとで試してみるか (⌒▽⌒)
ピーマンの収穫目標は一株55†60個(畑の場合。プランターでは30†40個)



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ピーマンの葉の裏にホオズキカメムシの卵。黄褐色の卵を数粒†数十粒の塊で産卵する。




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↑↓まだたくさんなっていたのに油断していたら霜害でこんなになってしまった。
  
  今までたくさんなってくれてありがとう!


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ピーマンは油いためや肉詰め料理、サラダや薬味とか揚げ物、漬物や煮物にもなります。

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