プランター ナス(茄子)の育て方 菊鉢でのナス物語
ナス,プランター栽培,ベランダ菜園,育て方,追肥,水やり,整枝,剪定
2008-6-21 菊鉢でのナス(茄子)の栽培 ツヤツヤしていておいしそうp(^^)q
ナス(茄子) ナス科
ナスは世界各地で古くから栽培され、日本でも古くから親しまれてきた野菜です。
関連記事 収穫の多いナスの育て方 (トゲなしナス)
ナスは無駄花がなく、長期間収穫することができるので、栽培していて楽しい野菜です。
家庭菜園では種まきからより苗から育てたほうがいいと思います。
2008年栽培の野菜の苗 ナスの苗は早く購入したので大きくなっている。
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4月~5月になると夏野菜の苗がホームセンターや園芸店に並びます。
珍しい種類の苗はネットなどで早めでしたら手に入ります。
ナスは長ナス系、丸ナス系、中長ナス(長卵形)系があり、それぞれ多くの品種があります。
一般的には長ナスは九州など暖かい地方向きで、丸ナスは比較的寒い地域、中長ナスは全国的に作られているようです。
バルコニーやベランダでのプランター栽培では、「千両2号」「黒帝」などの中長ナス系品種が向いています。
黒紫色だけでなく、白や緑色もあります。
珍しいナスを育てて楽しんでみるのもよろしいのでは・・
我が家でも2009年は緑色のナスの種を蒔いて育て、その後も珍しい(カラフル)ナス栽培をしました。
◆良いナス苗の選び方
見るからに全体がしっかりしている苗を選びます。
節間が詰まっている、双葉がついている、本葉も5~6枚付いている苗や葉が厚く、葉や茎の紫色が鮮やかな苗など
草花や野菜のよい苗の選び方・詳しい植え付け方法
※少し割高ですが病気に強く丈夫な接木苗もあります。
上の画像の手前のなすは苗が貧弱でした。こういうのしかなかったのです(>_<)
畑に植えたのですが、このナスはいつもより収穫が少なかったです。
やはり「苗半作」というように苗は重要です。
ナス(茄子)の育て方◆
◆容器・用土
ナスは根が深く張るので、10号前後の鉢(20リットル以上入る)か、野菜専用の大型プランターでしたらバッチリ(^o^)v
※1号とは1寸(約3cm)に当たります。10号の鉢で20リットルぐらい入ります。
10号とは直径が約30.3cmの鉢で、昔は10寸(1尺)鉢といっていました。
昔、使用した菊鉢があったので、それを利用してナス栽培してみることにしました。
ちなみにこの菊鉢は内径24cm、高さ24cmです。8号の鉢ということですね。
ナスはいつもは畑での栽培で、プランター栽培は初めての挑戦です。
鉢底石を敷いたら、元肥入りの野菜専用培養土を使ったほうが簡単です。
自分で作る場合は、 赤玉土6(小粒):腐葉土4の培養土10リットルあたり苦土石灰10gと、緩効性の化成肥料20gを元肥として混ぜておきます。
私は野菜専用の用土に自前のぼかし肥料を半々の割合で混ぜてみました。
少ない土で栽培するのですから、水はけ、保水、肥料もちのバランスのとれた土がベストです。
◆植え付け
4月中旬~5月上旬にかけて苗を植えます。
10号前後の鉢に1株、幅65センチのプランターなら2株が植えつけの目安になります。
この辺ではこれとは別にもう一度、6月に植えます。(秋ナス目的)
苗は根鉢の表面がやや見える程度の浅植えにします。
根鉢から離れた位置に支柱を立て、紐でゆるく固定します。
植え付けがおわったらたっぷり水やりをしておきます。
◆置き場所
ナスはインド原産で高温と日照を好みます。
植物が生長するのに最も適した温度のことを生育適温といいますが、ナスは25~30℃の気温でよく育ちます。
日照時間は一日中でなくても、半日ぐらいの日照でも実がなります。
◆整枝
ナスは生長すると葉の脇よりわき芽(側枝)が何本か伸びてきますが、花のついた直下のわき芽は強く伸びる性質があります。
生長の良い枝を2本選び、合わせて3本仕立てにします。(2本仕立てでもよろしいのですよ)
その3本の下にあるわき芽はすべてかき取ります。
整枝しないと葉や枝が繁りすぎ、通風や日光不足になって病害虫が発生しやすくなります。
支柱をしますが、80cmの長さの棒が2本もあれば大丈夫でしょう。
我が家の画像を見ると1本で支えていました。しかももう少し大きくなってから支柱をしたみたいです。
ほらネ! 支柱がないでしょう。
↓
◆追肥と水やり
ナス栽培のコツは水と肥料を切らさないように管理することです。
堅くて苦みがあるナスのときは、水と肥料が不足している場合が多いのです。
乾きが激しいときは鉢の表面にチップやワラなどでマルチするといいでしょう。
果実が肥大を始めた頃から2週間に1回程度化成肥料を約20~30g、または水やりを兼ねて規定に薄めた液肥(10日に1回程度)をかけます。少量ずつ、肥料切れを起こさないようにします。
ナスの栄養が十分かどうかは花の様子で判断ができます。
このようにナスはめしべがおしべより長くなっているのが順調な栄養状態です。
反対にめしべがおしべより短く、花の色が薄くなっていたら肥料切れのサインです。
◆収穫
ナスの果実は若どりをした方が成り疲れしにくく、柔らかなナスが数多くとれます。
見るからにつやつやしていて美味しそうなものを収穫します。
収穫が遅れると皮の色艶がなくなり、果肉にタネが目立つようになります。
◆病害虫
茎葉が込み過ぎると病害虫も発生しやすくなるので、枝を整理したり、摘葉したりすることが大切です。
収穫したナスの下の葉をとって風通しをよくします。
アブラムシ、スリップス、チャノホコリダニが発生しやすくなります。
植えたばかりにまずアブラムシが芽先や下葉の裏につきます。葉の裏が特に見落としがちです。
オオニジュウヤホシテントウムシは葉を大きく食害し、乾燥期に入るとアカダニなどが出て落葉させます。
いずれも早めに薬剤散布して防除します。葉の裏も忘れずに・・・
薬剤散布に抵抗があるのなら、木酢液(500倍)や、ニンニク、トウガラシ(激辛のハバネロなど)を焼酎につけたものを散布すると効果があるようですが、どの程度あるかはまだ試していないので分かりません。
またアブラムシにはアルミ箔を鉢の表面に置くと効果があるそうです。
キラキラ光るものを避けるらしいのです。試そうと思ってはいるのですが・・・
手っ取り早く牛乳を薄めずにタップリ」スプレーすると気門が塞がりアブラムシが死滅します。
テントウムシやその幼虫が手に入れば1本に3~4匹放しておけばバッチリアブラムシを退治してくれます。
関連記事 テントウムシの種類と画像 天敵(てんてき)としてのテントウムシ
◆夏の剪定
ナスはは30℃以上の高温になると成長が衰えるので剪定しておいて秋に備えます。
7月中旬~下旬になると暑くなるのと「なり疲れ」でナスは生長が止まります。
ナスの各枝の葉を2枚ほど残しバッサリと切り戻しておきます。
また硬くなった通路付近の根が張る場所の土にエンピなどで根を切ったり、通気をよくしたりします。
油かすなどを置き肥し、化成肥料を施しておけば、またナスの樹勢が回復して秋ナスを楽しむことができます。
切り戻しをしてから2週間たったところ 8-10
↓
・・近所のじいちゃんは昨年、ナスの剪定を半分したそうです。
そうしたら剪定しないほうのナスがその後たくさん生って、剪定したほうのナスがあまりならなかったそうです。
ナスの状態をみないので分かりませんが、剪定の時期や木の状態はどうなっていたのか? 植えた時期が遅くナスの木が若かったのか? 肥料が持続して効いていてなり疲れがなかったのか? どうなのでしょうね・・
私の場合、8月になってからの剪定はナスが育つのが遅くなり、あまり沢山収穫できません。
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我が家の菊鉢でのナス栽培
いきなり菊鉢に植えたのではなく、まず購入したなすの苗を2回り大きいポリポットに植えて、2週間育てました。
そのとき、ポリポットにスリットをハサミで入れました。
スリット入りの鉢は近頃見かけますが、根の発育が通常の鉢のものより独特の張り方で良いらしいのです。その真似事でそうしたわけです。
※真似事のつもりですが、本物は機能がまた違うかもしれません。
それから下のやり方は面倒だし、効果のほどが分かりませんので省略してください。
一応画像をアップしておきます。
昔の田んぼのアゼシートをホチキスで簡単に止めたものです。底はありません。
上のスリット入りの鉢より大きくしました。どうしてこんな面倒なことをするかというと、いきなり大きな鉢だと根がすぐ菊鉢の回りにいってしまい、くるくる回りばかり張ってしまうかと思ったからです。
それでややこしい植え替えをしてみました。
市販のスリット入りの鉢はいきなり植えても大丈夫みたいですが、まだ試してみないので分かりません。
順調なナスの育ち方だと思います。 2008/5-25
↓
次々になすの花が咲いています。 6-8
わたしはいつも一番花は早めに実を摘み取ってしまいます。
たくさんナスがなったでしょう 6-25
ナスは未熟果を収穫する方が、果肉が柔らかく、美味しく食べられます。
もったいないように思い、いつまでもおいて大きくするとナスも美味しくないし、木も疲れてしまいます。
これよりもう少し早く収穫したほうがいいかも。
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秋になり、小さなナスがなっていましたが、この辺で終わりにしようと、鉢から抜いてしまいました。
ナスを横にして何日か過ぎたころ、ふと見ると枯れていないのです。9-28
また数日過ぎたころ見ると同じ状態です。雨が降った日もありましたが、枯れないのが不思議でした。
根が細かくまんべんなく張っています。
興奮するくらい良い根の状態でした。
思うに、上の方法も良かったのかもしれないけれど、植えつけのとき土を菊鉢に入れるのにげん骨でぎゅっぎゅっと土を突き固めながら入れたのがよかったのかな・・・
鉢で育てる場合、ふかふか状態より土を突き固めるとよいと聞いたのです。
真意のほどはともかくナスと甘長トウガラシ、カラーピーマンでは大成功!
枯れないで健気に生きるその姿を見たら、思わずボールに水を入れてナスの木を浸していました。10-31
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まだまだナス物語は続きます・・・
やがて11月に入ると寒い日があります。
ボールに水を入れただけでもナスが大きくなっていくではありませんか
これはどうしても応援しなくては・・・
とうとう箱入り娘にしてしまいました・・・
日中はまだ暑いくらいになる縁側に住まいを与えてしまったのです。 11-5
11月も半ばを過ぎると、あらら・・ナスに穴があいているではありませんか 11-17
おまけに小さな虫がビッシリ・・これはアブラムシ? ハダニ? チャノホコリダニ?
・・なす姫さまともこれにてお別れに・・・
夜、最後のナスをもぎ取るとき、なんか冷たいものに触れた・・・ぞぞっ なんだろう?
落ちたものを見たら、ヨトウムシではありませんか!
ヨトウムシは夜盗虫の字のごとく、日中は葉裏や土の中に潜んでいて、夜間に植物に加害します。
葉ではなく、大事に育てた最後のナスをかじってしまった憎いやつ
かくして茄子物語はめでたしめでたし・・・にはなりませんでした
でも1本で合計ざっと30個以上は収穫したと思います。