★秋のバラ 秋のバラの管理
秋,バラ,ドライフラワー,ローズヒップ,管理とてもきれいな秋のバラ
気温の下がる秋は四季咲きのバラが春や夏とは違う鮮烈な美しさで咲いています。
特に赤系の品種は深いビロードのように、オレンジ系の品種は燃え立つような色になり、複色、覆輪の微妙な色合いの品種はその特徴がいっそう輝いてきます。
同じ品種とは思えないほど、色がいっそう鮮やかになります。昨年購入したバラで、この春はラベルの写真とは別の薄い花が咲いていましたが、秋になったらラベルと同じ色のきれいな鮮やかな花が咲きました。
ラベルは秋の写真を写してあったのですね。実はインチキだなんて思っていました・・
バラの生育適温は16~26度で、秋は開花までの時間は長くなりますが、蕾がゆっくりふくらみ、花も大きく、花弁数も多く花色も鮮やかになります。
秋のバラは開花期が長く、霜が降りるまで楽しめます。
晩秋になると寒さのために開花が遅くなり、さらに寒くなると開かなくなります。
株の消耗を防ぐという意味でも、蕾がほころんだ頃に花軸を切り取り、切花として暖かい部屋に飾れば、花をより長く楽しめます。
このように秋バラは春と違って一つの花を長く楽しめます。
植物は一般に、蕾をつけ、花を咲かせると多くのエネルギーを消耗し、実を結ぶとき、さらにエネルギーを使うため、花がらを残しておくと株全体が弱り、病気がつきやすく、芽も出にくくなります。
花が元気なうちに摘み取れば、株に負担をかけず、次の芽が出やすくなるだけでなく、切り取った花を部屋に飾って楽しむこともできるのです。
■秋バラを引き立てるヒント・・・小花と組み合わせる
バラは花が大きいので、小花の草花を組み合わせます。
例えば、秋の草花なら優美にしだれるクジャクアスターやごく小さい花をつけるカラミンサなどが似合います。
花だけでなく、カラーリーフの植物を組み合わせるのも効果的です。
庭にあるヒペリカムの葉、ニゲラのこぼれ種から出た葉、アイビーなどを利用
■ドライフラワーやポプリをつくるのもよいでしょう。
切花のバラを長持ちさせるには、こまめに水を替えたり、市販の切花用水上げ材を使ったりするとよいでしょう。
こうして生活のいろいろな場面で楽しめるのも、バラの大きな魅力です。
丸い小さな実、涙形の実、黒紅色の実・・・ローズヒップ(バラの実)の楽しみも秋ならではです。
一季咲きのノイバラやハマナスのような原種系のバラは花がらを残しておくと、秋に紅熟した実が楽しめます。また、葉が紅葉する種類もあります。
■ローズヒップ
原種系ではロサ・ルゴサ(ハマナス)系、ロサ・カニナ系、ノイバラ(ロサ・ムルティフロラ)系など。
園芸品種では、バレリーナ、ジ・アレキサンドラ・ローズ、ピーチ・ブロッサムなど。
■紅葉
原種のロサ・ヴァージニアーナ、ロサ・ニティダなど紅葉が楽しめます。
■秋のバラの管理
秋に入ると病気が増えます。
秋雨の頃に発生する「黒点病」、気温が下がると活発になる「うどんこ病」や「さび病」、温度差によって発生しやすい「べと病」などです。
発生してしまったら治りにくいので、早めの薬剤散布で予防しましょう。予防は結果的に薬剤を少なくすることにもつながります。害虫もまだ発生しますので、あわせて予防散布をします。
落葉するまで、葉を病害虫から守ることが翌年のバラが美しく咲くために最も大切なことです。
バラにとっては葉は、かけがえのない大切なものです。
株を充実させ、新芽をつくり、花を咲かせるエネルギーを生み出します。
晩秋から初春にはバラが休眠するので、葉がなくなっても大丈夫だと思いがちですが、葉はこの時期、根に蓄える栄養をつくり出します。
冬越しのための力をつけ、来春の花つきをよくするのです。
自然に落葉するまで葉が落ちないように病害虫を防除します。