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木いちご ラズベリーの育て方 

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二季なりラズベリー 
11-29
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現在は鉢植えにしていますが、まるで四季なりのように真冬以外は実っています。
関連記事 
・ラズベリー プランター栽培記 育て方・管理
・ボイセンベリーの花と果実

ラズベリー
バラ科 キイチゴ属
別名 : ヨーロッパキイチゴ、西洋キイチゴ
フランスではフランボワーズ。

木いちごは日本でも各地に自生する品種が沢山ありますが、家庭栽培向きの品種は主に欧米原産の改良種だそうです。
一般的で育てやすいのが立ち性のラズベリーやつる性のブラックベリーです。
ラズベリーのほうがブラックベリーより耐寒性があるので、北国向きです。

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キイチゴ(ラズベリー)の育て方 露地植え
◆植え付け時期
3月が植え付け適期ですが、真夏以外でしたら大丈夫なようです。

◆植え付け場所
ラズベリーは日当たりを好みますが、半日陰でもよく育ちます。
注)ただラズベリーは地下茎で繁殖力が旺盛なので、露地植えは注意が必要です。
数年で広範囲に広がるので、場所を考えて植えつけます。

◆植え付け用土
やせ地でも育ち、土壌は特に選びません。
ラズベリーは通常の土質で十分に育ちます。

ベストを求めるなら水はけ、水もちが良くなる腐葉土やピートモスをすき込みます。
寒さには大変強いのですが、厳寒期には北風を避け、表土が凍る場所では敷きわらをします。

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◆一季なり種の剪定方法
夏季の剪定(夏の収穫後の剪定)
6~7月にかけて行います。ラズベリーは結果母枝から伸びた新梢に開花、結実します。
※結果母枝(けっかぼし)は、果実を直接つける結果枝を発生させる枝のことです。

1)開花、結実のあった結果母枝は枯れてしまうので、収穫後に地際から切って日当たりをよくします。
2)日当たり、風通しをよくするために不要な枝(交差した枝、込み合った枝)を剪定します。
3)来年実を付けさせる枝数を決め、それ以外のシュートは除去します。

地際から出た1年目の新梢(シュート)は6月頃に切り戻しをし、わき芽を出させます。
その時の切り戻しはシュートを短く切りすぎないようにします。
枝先3分の1くらい(株元から1メートル前後)を切り取ります。
ラズベリーは2年目の枝に実がなるので、丈を低く抑えながら枝数を増やすと実が沢山生ります。
また秋に(9月下旬頃)、古い葉や病気の葉を切除します。

・冬季の剪定
枯れ枝を取り除き、細い枝は取り除きます。
結果母枝の先端は胸のあたりの葉芽の上1cmで切り詰め、側枝も20~30cmのところで剪定し、余分な側枝はカットします。

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◆二季なり種のラズベリーの剪定
二季なり種は地面から伸びた新梢(シュート)に開花、結実ししても一季なりと違い、枯れません。
翌春にその枝の新梢(シュート)に開花、結実します。
秋の収穫後に結果部分のみを切り詰めておきます。
※我が家のラズベリーの剪定は、枯れた枝だけ元からカットするだけです。
まるで四季成りのようによく実っています。

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■株分け
シュートがたくさん発生している株を選び、親株の根をほぐしながらシュートが2本ずつになるようの地下茎を切って株分けします。植えつけたら枝の先端を少し切り詰めておきます。

※なお黒ラズベリーと紫ラズベリーというものがあるそうですが、それらは地下茎で殖えないので取り木や根ざしで殖やすということです。黒ラズベリーと紫ラズベリーって抗酸化作用がありそうですね。
増やし方は後述。

◆水やり
植えつけ時にはたっぷり水やりをします。
その後は露地植えの水やりはほとんど不要ですが、乾燥が続くようであれば水やりをします。
敷きわらなどのマルチングをして乾燥を防ぐようにしても良いでしょう。

◆肥料
植え付け時には緩効性肥料を元肥として施します。
寒肥として牛糞や鶏糞、油粕など有機質肥料を与えます。
収穫後には化成肥料などを与えます。

また、昆虫が少ないときは開花時に人口受粉します。筆先とかめん棒をめしべ、おしべの上でまわすようにします。

◆収穫
苗を植えつけてから1、2年で開花結実します。我が家の場合は植え付けた年に開花結実しました。
開花から1ヶ月程度で、実に色がつき柔らかくなれば食べて美味しい状態になります。
ラズベリーは指先で軽くつまむとぽろっと果肉だけがとれます。雨の当たらない工夫をして収穫してください。

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こちらのラズベリーは小さな鉢に植えてあったものを露地植えにしました。大きな黒味がかった果実です。二季なりで一番上の画像のラズベリーです。12月まで鈴なりの実を付けていました。
ローガンベリーに似ていますが、ラズベリーと書いてありました。上記の黒ラズベリーや紫ラズベリーと違って地下茎で殖えて行きます。
インディアンサマー? 少し黒味がかっているし、何種か特定することができません。

※我が家にはラズベリーとブラックベリーとの交配種であるボイスンベリーがありますが、こちらも「グリーンカーテン」として鉢植えで頑張ってくれています。
ラズベリー 11-29
ラズベリー 11-29


この植え替えたラズベリーの場所は、よく肥えているところなのでこんなに沢山実をつけたのでしょうか?
鉢植えのときは肥料を与えなかったせいかもしれませんが、小さい実で少ししかなりませんでした。
このあと霜が降りる前に赤くなったラズベリーをすべて摘み、ジャムにしました。

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◆病害虫
ラズベリーは梅雨時に灰色カビ病にかかることもあるそうですが、我が家ではまだ発生していません。あまりひどいときはベンレートなどの殺菌剤で予防します。
収穫間近は避けます。
害虫ではマメコガネやコウモリガ、ボクトウガが出ます。マメコガネは捕殺できます。
コウモリガは株の周囲を除草し、マルチングすることで予防できるそうです。
※追記 2016年は草茫々にした畑のラズベリーにコウモリガの被害が出ました。ラズベリーに限らずワラビ、草花の株元などにも



◆ふやし方
・ラズベリーは地下茎から新梢がたくさん出るので、6、7月頃に掘りとります。
・挿し木でも増やせます。
・種からでも1年ぐらいで収穫できるようになります。我が家では偶然ですがこぼれ種から生長しました。

シュートを摘心したときに10cm程度の長さに切ってさし穂にします。
用土や挿し方は一般の花木の場合と同じです。
さし穂を1時間ほど水あげしてから、水を含ませておいた鹿沼土、赤玉土、挿し芽用土のいずれかに割りばしなどで予め穴を空けておき、そこに挿します。
通常のさし木と同じように、挿した後は乾燥しないように、ビニール袋などで密閉して管理します。


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2009年購入・ラズベリー
トゲがなくつるつるした肌触りなのが気に入って購入したラズベリーですが、ラベルの写真では赤実で品種名もなくラズベリーとだけ。
1月でしたがもう芽が出ています。すぐに植えつけて日当たりの良い室内に置きました。
冬の苗木は根を広げて植えても大丈夫ですが、葉がある苗木は根を崩さないようにしてそのままの状態で植えます。
2009/1-15
DSC06729-1-15-1.jpg


冒頭のトゲがないラズベリーの花が咲き、小さな実がなっています。
2009/4-3
DSC07738-1.jpg


・・色づいた果実は黄色でした (・。・;
黄色のラズベリーも欲しかったので、まぁいいかっ (^∇^;)v  それにしてもまるで「イクラ」のようです・・・
2010-5-29
黄色のラズベリー


2010年秋にはこの黄色のラズベリーは株分けして2本にし、畑に植えました。どの程度に蔓延るかわからないので、まわりを不織布で包んで植え付けてあります。樹高が160センチになっています。
2010-12-11
IMG_6454◎-2010-12-11-2.jpg


果実数はあまり期待できません。丈が高くなって2メートル近くになってしまいました。
二季なりラズベリーとは違ってこの黄色のラズベリーの実数の少ないこと! 

あれから6年ほど経ちましたが、不織布を破って外側に蔓延りだしました。実成りが悪い上にこの暴挙・・何とかしなければ・・・
手前の上から垂れているのは枝垂れ桃で、右側の棚の上に突き抜けているのが黄色のラズベリー、左側は3尺豆です。
2016-8-3
DSC_0067-2016-8-3-1.jpg

※追記  その後は手が付けられないくらい蔓延ってしまい、おまけにコウモリガの幼虫が大量発生し、とうとう翌年の春に全部撤去してしまいました。この中にコウモリガの幼虫が潜っている。
2016-8-3
DSC_0063◎キイチゴに-2016-8-3-1.jpg

2~3年間は黄色のラズベリーの芽が出てきましたが、気付いたときに引っ張るだけで消滅しました。


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◆木いちご「ラズベリー」の利用法
果実の利用法
生食が一般的ですが、沢山あるときは傷みやすいので冷凍保存かジャムに加工します。
また、つぶして裏ごししたものをケーキや肉料理のソースにも使います。
ケーキの飾りつけなどにも新鮮な感じです。
ルバーブジャムにもラズベリーを入れたらきれいに発色しました。
2016-6-10
DSC_0013-2016-6-10-1.jpg

ルバーブをジャムにするときの色付けやゼリー状に柔らかく固まる(ペクチン)ようににラズベリーやボイスンベリーを少し加えます。
このミックスジャムの割合はその時の収穫量で半々になったり、ラズベリーが少ないときの量増しにレバーブを少し入れたりと気分次第です。
我が家のラズベリーは、一季成りと違い、年に数度収穫できるので便利です。
生のほかにラズベリーやボイスンベリーは冷凍保存しておけば、いつでもルバーブジャムができます。

葉もラズベリーリーフティーとして利用できるらしいのです。
なんでも欧米では「出産準備のためのお茶」として伝統的に活用されてきたのだそうです。
お産がスムーズになるとして妊娠後期の8ヶ月あたりから飲むそうです。