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アズマヒキガエル(ガマ)と筑波山「ガマの油」あれこれ

アズマヒキガエル,筑波山,ガマの油売りの口上,アカガエル,ガマ祭り,筑波山大御堂の光誉上人,

アズマヒキガエル
ヒキガエル科  ヒキガエル属  ニホンヒキガエル亜種 
全長 約150mm
分布は近畿地方以東の東日本、山陰地方
庭、森林, 山岳地帯などに分布

筑波山付近の道路を悠然とした態度で横切っていて、危うく轢いてしまいそうになりました。
2010-4-10 夕方4時頃
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筑波のガマ口上の「ガマの油」は全国的に有名かと思いますが、「四六のガマ」というのは、ここ筑波の特別なガマではなく、この「アズマヒキガエル」のことです。

ガマ口上の中に、前足4本、後足6本とありますが、実際は前足後足ともに5本指だそうですよ。
前足の第一指(親指)にあたるものは、痕跡的な骨があるだけで四本に見えます。
また後足では、第一指のそばに番外指と呼ばれる内部に骨のある瘤(こぶ)があるので、6本指に見えるということ。

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ニホンヒキガエルには、このアズマヒキガエルと近畿地方以西に生息するニホンヒキガエルがいるそうです。我が家の畑や庭にいるアカガエルと違い、「アズマヒキガエル」は体も大きくイボがあるのが特徴です。
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ガマの分泌毒素の蟾酥(センソ)の研究で学位を取った井川俊一先生によると、
ガマは刺激を与えると目の上の小さな瘤の分泌線から牛乳のような汁が飛び出し、これが目に入ると失明するし、ガマを噛んだ犬が死ぬこともあるということです。
蟾酥(センソ)はこれを固めたもので近年研究が進み強力な薬効が確認されているそうです。

一匹のガマの耳下腺・皮脂腺から約2㎎取れる分泌物を固めた蟾酥(センソ)は、古くからその強心作用を救心や六神丸などに配合して利用してきましたが、近年モルヒネを凌ぐ鎮痛作用が発見されましたそうです。
他にも局所麻酔作用、止血作用もあり、本当に蝦蟇(がま)の油に蟾酥(センソ)が入っていれば香具師(やし)の口上はウソではなく当たっているということになります。
※現在の筑波山の土産物店で売っているガマの油には蟾酥(センソ)は入っていません。

(目の上の小さな瘤の分泌線ってどこ?)
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ガマの油とは、江戸時代に傷薬として売られていたとされる軟膏剤。
大坂の役の際に筑波山大御堂の光誉上人(こうよしょうにん)が徳川氏方に従軍し、ガマ成分・山野草成分・植物油脂を練った皮膚剤を戦場で活用し、大評判となったという逸話があります。
また光誉上人がガマに似ているという話もあります。


また200余年前、筑波山麓(旧新治村)永井の兵助が、故郷の薬「ガマの油」で一旗揚げようと売り口上を考案し、江戸・浅草の縁日の大道で披露したのが始まりとされる
後に大道芸としてガマの油は口上と共に広く知られるようになりました。


現在でも毎年8月第1日曜日には筑波山神社境内を中心に「ガマ祭り」が開催され、ガマの供養と商売繁盛を祈願し、大ガマを乗せたガマ御輿や名物ガマの油売り口上が繰り広げられています。
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筑波山名物正調ガマの油売り口上   筑波山ガマ口上保存会

 さあさあお立ち合い。御用と忙ぎでなかったら、ゆっくりと聞いておいで。
遠目山越えは笠の内。聞かざる時は、物の出方・善悪・黒白がトーンと分からない。
 山寺の鐘がグォーングォーンと鳴ると雖も、童子一人来たって鐘に撞木をあてざれば、
鐘が鳴るのか撞木がなるのか、トントその音色が分からぬのが道理じゃ。

 さて、手前ここに取りい出だしたるこれなるこの棗。
この中には一寸八分唐子発条の人形が仕掛けてある。
 我が国に人形の細工師、あまたありと雖も、
京都にては守随、大阪表にては竹田縫之助、近江大掾藤原朝臣、
この人たちを入れて上手名人はござりませぬけれども、
手前のは、これ近江の細工じゃ。
咽喉には八枚の小鉤を仕掛け、背中には十と二枚の歯車が組み込んでござりまする。

 この棗をば大道に据え置くならば、
天の光を受け地の湿りを吸い上げまして、陰陽合体。
パッと蓋をとる時には、ツカツカツカと進むが虎の小走り虎走り、
後ろへ下がって雀独楽どり独楽返し、また孔雀霊鳥の舞と、
十二通りの芸当がござりますけれども。
 如何に芸当が上手であろうとも、投げ銭や放り銭はおことわり。
手前大道にて未熟な渡世はしておるけれども憚りながら天下の町人、
泥のついた投げ銭・放り銭なんかバタバタ拾うようなことはいたしませぬで。

  しからばお前、投げ銭や放り銭貰わねえで何をもって商売としているのかい、
何を以っておまんまを食べているのかいと心配なさる方があるかも知れないけれど も、
これなる此の看板示すが如く筑波山妙薬は陣中膏ガマの油。
此のガマの油という膏薬をば売りまして生業と致しておりまするで。

 さて。 いよいよ手前ここに取りいだしたるがそれその陣中膏はガマの油だ。
だが、お立ち合い。蟇々と一口に云っても、そこにもいるここにもいるという蟇とはちとこ れ蟇が違う。
ハハア。蟇かい。なんだ蟇なんかならおれ俺んちの縁の下や流し下にぞろぞろいる。

裏の竹藪にだって蟇なんかいくらでもいるなんていう顔してい る方が居りますけれども、
あれは蟇とは言わない。ただの引蛙・疣蛙・御玉蛙か雨蛙・青蛙
何の薬石効能はござりませぬけれども手前のはこれ四六の蟇だ、四六 の蟇だよ。
四六五六というのはどこで見分けるかっというと、此の足の指の数。
えー前足の指が四本。後足の指が六本。これを合わせまして蟇鳴躁は四六の蟇 だ、四六の蟇。

 また、この蟇の採れるのが、五月、八月、十月でござりますから、一名これ五八十は四六の蟇だ。
四六の蟇。さてしからば此 の四六の蟇の住む処、一体何処なりやと言うなれば、
此れより遥か北の方、北は常陸の国は筑波の郡、
古事記・万葉の余蘊古から歌で有名「筑波嶺の峰より落つ る男女川 恋ぞつもりて渕となりぬる」と陽成院の歌にもございます
関東の名峰は筑波山の麓、臼井・神郡・館・六所・沼田・国松・上大島・
東山から西山の峰 にかけましてゾロゾロと生えておりまする大葉子と言う露草をば喰らって育ちまするで。

 さてしからば、此の蟇から此の蟇の油を採るにはど ういう風にするかって言いますと、
まずはノコタリノコタリ急ぎ足、木の根、草の根踏みしめまして山中深く分け入り、
捕えきましたるこの蟇をば四面に鏡を張 り、その下に金網・鉄板を敷く。
その鏡張りの箱の中に此の蟇を追い込む。

さー追い込まれたガンマ先生。鏡に写る己の醜い姿が四方の鏡にバッチリと写るから たまらない。
我こそは今業平と思いきや、鏡に写る己の姿の醜さに、ガンマ先生びっくり仰天いたしまして、
御体から油汗をばタラーリタラーリタラーリ流しま する。
 その流しましたる油汗をば下の金網からぐぐっと抄き取り集めまして、
三七は二十と一日の間、柳の小枝をもちまして、トロリトロリトローリ とよく煮炊きしめ、
赤辰砂、椰子油、テレメンテーナ・マンテーカという唐・天竺・南蛮渡りの妙薬をば、合わせまして、
よく練って練りぬいて造ったのがこれ ぞ此の陣中膏ガマの油の膏薬でござります。

 これにてこのガマの油の造り方お分かりでござりまするかな。
エー、分かったよ。分かったけれども、どうせ大道商人のお前のガマの油なんかろくな効き目なんかあるまい
と思ってるような顔している方がおられるようだけれども、
薬というのは何に効くのか効き目が分からなかったら値打ちがねえよ。

  しからばガマの油の膏薬何に効くかと云うなれば、
まずは疾に癌瘡火傷に効く。瘍・ 梅毒・罅霜焼・皸だ。
前に廻ったらインキンタムシ、後に廻ると肛門の病い。
「こうもん」の病と云っても水戸黄門様が病気になったんじゃないよ。


此れを詳し く云うなれば、出痔に疣痔・走り痔・切れ痔・脱肛に鶏冠痔。
鶏冠痔というのは鶏の鶏冠のように真っ赤になる痔で痔の親分だ。
だが手前の此のガマの油をば グットお尻の穴に塗り込むというと、三分間たってピタリと治る。


まだある。槍傷・刀傷・鉄砲傷・擦り傷・掠り傷・外傷一切。まだある。
 大の男が 七転八倒して畳の上をばゴロンゴロンゴロンと転がって苦しむほど痛えのがこれこの虫歯の痛みだ。
だが手前のこのガマの油の膏薬、これをば紙に塗りまして上 からペタリと貼るというと、
皮膚を通し肉を通して歯茎に滲みる。
又ガマの油小さく丸めましてアーンと大きな口開いて歯の空洞にポコンと入れるというと、
こ れ又三分間あつ熱い涎がタラリタラーリと出ると共に歯の痛みピタリと治る。

 まだある。どうだい、お立ち合い。お立会いの宅にちいさい赤 ん坊はいらしゃるかな。
お孫さんでもお子さんでもいいよ。エー。赤ん坊の汗疹・爛れ・気触れなんかには、
手前の此のガマの油の入っておりましたる明き箱・ 空箱・潰れ箱、此の箱を見せただけでもピタリと治る。

えー、どうだいお立ち合い。こんなに効くガマの油だけれども、残念乍ら効かねえものが四つあるよ。
先 ずは恋の病と浮気の虫。あとの二つは禿と白髪に効かねえよ。
おい、油屋。お前さん効かねえものなんか並べちゃって、もうガマの油の効能つうのは終わりに なったんじゃねえか
と思ってる方がおりますけれども、そうではござりませぬ。も一つ大事なものが残っておりまする。

 刃物の切味をば止め てご覧に入れる。
ハイッ。手前ここに取出したるは、これぞ当家に伝わる家宝にて正宗が暇に飽かして鍛えた天下の名刀、
元が切れない中切れない、中が切れた が先切れねえなんていう鈍刀・鈍物とは物が違う。
実によく切れる。エイ。抜けば夏なお寒き氷の刃。津瀾沾沌玉と散る。

ハイ。ここに一枚の紙がござりまする ので、これを切ってご覧に入れる。
ご覧の通り種も仕掛けもござりませぬ。


ハイ。一枚が二枚。二枚は四枚。四枚は八枚。八枚は十六枚。十六枚が三十と二枚三 十と二枚が六十と四枚。
六十と四枚が一束と二十八枚。エイ。これこの通り細かく切れた。

パーッと散らすならば比良の暮雪か嵐山には落花吹雪の舞いとござり まする。


どうだお立ち合い。こんなに切れる天下の名刀であっても、この刀の差表・差裏に手前のガマの油を塗るときには、
刃物の切味ピタリと止まる。塗って ご覧に入れる。あーら塗ったからたまらない。刃物の切味ぴたりと止まった。

 我が二の腕をば切ってご覧に入れる。
ハイッ。打って切れない 叩いて切れない。押してきれない引いても絶対に切れない。

さて、お立会いの中には、なあんだ、お前のそのガマの油という膏薬はこれほど切れた天下の名刀を ただの鈍らにしてしまうだけだろう
と思ってる方がおりますけれども、そうではござりませぬ。
手前憚り乍ら大道商人はしていると雖も、ご覧の通り金看板天下 御免のガマの油売り、
そんなインチキはやり申さん。此の刀についておりまするガマの油、この紙をもちまして、きれいに拭きとるならば、
刃物の切味が又元に 戻ってまいります。さわっただけで赤い血が出ましてござりまするで、
ハイッ。これこの通り赤い血が出ましてござりまするで。


だが、お立ち合い。血がでても 心配はいらない。
なんとなれば、ここにガマの油の膏薬がござりまするから、
この膏薬をば此の傷口にぐっと塗りまするというと、タバコく一服吸わぬま間にピ タリと止まる
血止めの薬とござりまする。これこの通りでござりまするで。

 さあて、お立ち合い。お立会いの中には、そんなに効目あらたか なそのガマの油、一つ欲しいけれども、
ガマの油ってさぞ高けいんだろうなと思ってる方がおりますけれど、
此のガマの油、本来は一貝が二百文、二百文ではあ りますけれども、
今日ははるばると出張っての御披露目。

男度胸で女は愛嬌、坊さんお経で、山じゃ鶯ホウホケキョウ、
筑波山の天辺から真逆様にドカンと飛び 下りたと思って、
その半額の百文、二百文が百文だよ。
さあ、安いと思ったら買ってきな。
効能が分かったらドンドン買ったり買ったり。 

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ガマの油売り口上にもいろいろあるようで
こちらの油売り口上は途中までですが、よろしゅう おつきあいの程を願い奉りま~す。


ガマの油売りの口上 2

サァーサァーお立会い(たちあい)、御用(ごよう)とお急ぎで無い方はゆっくりと聞いておいで、見ておいで、遠目山越し笠(とおめやまごしかさ)のうち 聞かざる時は物の出方善悪黒白(でかたぜんあくあいろ)がとんと判らない。
山寺の鐘がゴーンゴーンと鳴るといえども、法師(ほうし)きたって 鐘に撞木(しゅもく)をあたえなければ、鐘が鳴るのか、撞木が鳴るのか、とんとその音色(ねいろ)が判らない。


サテ お立会い 手前ここに取りい出したる陣中膏(じんちゅうこう)は、これ「がまの油」、がまと言ったってそこにもいる・ここにもいると言う物とは物が違う。
  「ハハァーン、がまかい がまなら俺んとこの縁の下や流し下(もと)にゾロゾロいるよ」と言うお方があるかもしれないが、あれはがまとは言わない、ただのヒキガエル・イボガエル。何の薬石効能(やくせきこうのう)はないよお立会い。

サテ お立会い、手前のはこれ「四六(しろく)のがま」四六五六(しろくごろく)はどこで見分ける。前足の指が四本(しほん)で、後ろ足の指が六本(ろっぽん)これを名付けて ヒキ面相(めんそう)は「四六のがま」だ。

サァーテ お立会い、このがま何処に住むかと言うと、ご当地より はるか北、北は常陸の国(ひたちのくに)に筑波の郡(こおり)、古事記、万葉の古(いにしえ)より関東の名山(めいざん)として詠われて(うたわれて)おりまする筑波山の麓(ふもと)、おんばこという露草・薬草を喰らって育ちます。

サテ お立会い、 このがまからこの油を取るには、山中(さんちゅう)深く分け入って捕らえ来ましたるこのがまをば、四面(しめん)鏡張りの箱の中にがまを放り込む。サァー がんま先生、己(おのれ)のみにくい姿が四方の鏡に映るからたまらない。


ハァー 俺は何とみにくい奴なんだろうと、己のみにくい姿を見て、びっくり仰天、巨体より油汗をばタラーリ・タラリと流す。これを下の金網・鉄板に漉き取りまして、柳の小枝をもって 三七は二十一日の間、トローリトローリと煮たきしめ、赤い辰砂(しんしゃ)にヤシ油、テレメンテーナ、マンテイカ、かかる油をば ぐっと混ぜ合わせてこしらえたのが、お立会い、これ陣中膏はがまの油だ。

サテ お立会い、このがまの油の効能はと言うと、疾、がんがさ、よう梅毒、ひび、あかぎれ、しもやけの妙薬、まだある、前にまいれば陰金田虫(いんきんたむし)、後ろにまいれば脱肛(でじ)、痔核(いぼじ)、痔出血(はしりじ)、鶏冠痔(けいかんじ)の他、切り傷一切まだある。大の男が七転八倒、畳の上を ゴロン・ゴロンと転がって苦しむのがお立会い、これこの虫歯の痛み、だが、手前のこのがまの油をば、ぐっと丸めて歯の空ろ(うつろ)に詰めて、静かに口をむすんでいる時には、熱いよだれが、タラリ・タラリと出ると共に、歯の痛みはピタリと止まる。お立会い。まだまだあるよ。刃物の切れ味をも止める。

サテ お立会い、手前 ここに取りい出したるは、我が家に昔から伝わる家宝・正宗が暇にあかして鍛えたと言う代物である。実によく切れる。エイッ 抜けば玉散る氷の刃。

ここに、ちょうど一枚の紙があるから、切ってお目に掛けよう。一枚の紙が二枚、二枚の紙が四枚、四枚の紙が八枚、八枚が十と六枚、十六枚が三十と二枚、三十二枚が六十四枚、六十四枚が一束(いっそく)と二十八枚。ほれこの通り 細かくよく切れた。ふっと散らせば、比良(ひら)の慕雪(ぼせつ)か嵐山には落花の吹雪とござい お立会い。

サテお立会い、これ程よく切れる天下の名刀でも、一度(ひとたび)このがまの油をば付ける時、たちまち切れ味が止まる。差し裏・差し表に付けまする。サァーどうだ、たたいて切れない、押しても 引いても 切れやーしない。

サテお立会い、お立会いの中に、「お前のそのがまの油というやつは、切れる物を、ただ鈍ら(なまくら)にするだけだろう」と言うお方があるかも知れないが、手前、大道商人はしているが、金看板は天下御免のがまの油売り、そんなインチキはやり申さぬ。このように、きれいに拭き取る時には、元の切れ味になる。 ハイ この通りだ。 さわっただけでも、赤い血が、タラリ・タラリと出る。それでは、二の腕を切ってご覧に入れる。エイッ・・・・・。

私的にはこちらのガマの油売り口上のが好きですね。
サァーサァーお立会い
サテ お立会い
サァーテ お立会い

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