詳しいユリの育て方 ユリの園芸品種 我が家の(カサブランカ スカシユリ カノコユリ)の画像
ユリ,オリエンタルハイブリッド,カサブランカ,カノコユリ,スカシユリ,花後の管理,育て方,園芸品種の分類,珍しいユリ昔からある真っ白なカノコユリ。形はカノコユリですが、カノコユリの独特の鹿の子の模様がない。
このユリはもう25年以上前に実家の庭で掘り起こしたままになっていたものをもらってきたもの。大きな球根が固まって沢山あった。
園芸種の白もあるらしいが、葯(やく)がこのように赤ではなく、黄色になっているもの?
白のカノコユリ
カノコユリは花弁が著しく反転し、突起があるのが特徴。
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我が家のカノコユリ 2007/8-15
上の白のカノコユリの近辺に突然生えてきたもの。
交配したこぼれ種? それとも先祖がえり? 咲くまでは白と思っていました。
カノコユリの名の由来は白地に紅色の斑点が、鹿の子絞りのようだから。
別名はドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)。
植えたのを忘れているのかと思ったりもしましたが、大王松の根元から出ているのです。
まさかそんなところにはわざわざ植えないものね。大王松は3年前に伐採してしまい、それ以前に生えていたようです。
伐採した大王松の株元から出たカノコユリ
2009/4-23
これより赤みがかったカノコユリもすぐ近くに出て咲いています。
このカノコユリ達は原種およびその変種? カノコユリに聞いたけどわからないって。
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ユリの育て方 露地植え(庭・花壇) (関東基準
◆球根を選ぶときは乾燥や傷ついていない大きいものを。
◆ユリを植える場所
連作を嫌うので、前に植えてあった場所とは違う場所に植え付けます。
露地(庭や花壇)植えする場合は、植えつけるユリの種類に合った環境を選びます。
いずれもユリは地上部は日が当たっても、球根が乾かないような下草が生えているような環境がのぞましいのです。
我が家でもリョウノヒゲが生えているところに上の画像のカノコユリがこぼれ種(?)から生えてきました。もとの白のカノコユリのほうはリョウノヒゲは少しまわりにあったのですが、このリョウノヒゲがあたり一面にふえたところです。ちょうどユリには発芽から育っていくのに最適な環境になったのかな?
畑のカサブランカは、草に年中覆われてしまうようなところだったのです。
実は計画的では環境でなく、単なる草取りが間に合わないということで、結果オーライでした。
・オリエンタル系は水はけのよい明るい半日陰(5~6年に1回の植え替え)で西日を避ける。
・アジアティック系は水はけや日当たりが良く、風通しがよいところ(3~4年に1回の植え替え)草丈が高くならないタイプが多いので、鉢植えにも適しています。
◆ユリの植えつけ時期
10月~11月が適時ですが、1月上旬までなら植え付け可能です。
◆ユリの植えつけ方法
1)植え付け1週間前に苦土石灰をまき、植え付け時には深さ40センチほどよく耕し、腐葉土をたっぷり入れて(1㎡当たりバケツ1杯ほど)水はけのよい土にします。球根のおがくずや茶色に変色した根は取り除きます。
2)緩効性化成肥料(リン酸が多いもの)を1㎡当たり100gほど入れてよく混ぜ、球根に化成肥料が直接触れないようにして植え付けをします。(1本の場合は小さじ3~4杯)
3)複数の球根を植えるときは植えつける間隔は球根2~3個分、覆土は球根2~3個分ぐらいに植えます。球根の下は球根2個分ぐらい。
同じ品種を数球植えると見栄えがします。目印に棒などを立てておきます。
※ユリは植え付け後、まもなく球根の下根が発生して伸びだします。
球根の上根は春になってから出始めます。
下根はユリの地上部を支える役目があり、上根は養分を吸収する役目があります。
どちらもよく根が張れるように、深く耕して植えるのがポイントになります。
◆追肥
芽だしの頃(3月中旬~4月)に緩効性化成肥料を小さじ1~2杯を施し、開花~花後(6月から9月)に1~2回、小さじ1~2杯を施します。ユリの球根の大きさに応じて施します。
◆花後の管理
●花がら摘み
花が終わりかけたら、花がらと花がらの下のタネになる部分を取り除きます。
タネができてしまうと、球根が太りにくくなります。
葉は秋に枯れるまで残しておきます。葉を残しておかないと、球根を太らせることができません。
切り花にしたいときは全体の葉の2/3は残すようにします。最低でも半分は残します。
葉を多く残すほど、来年の花が多く咲きます。我が家のカサブランカは2/3は残すようにカットして切り花にするので、毎年7個前後の花数になります。
◆病害虫
必ず先端にアブラムシが発生するので、発生しないうちに殺虫剤を散布します。
株元にオルトラン粒剤などの浸透移行性の殺虫剤を1~2ヶ月に1回の割合で散布します。
発生したらマラソン、スミチオンを散布し、病気予防のため殺菌剤も定期的に散布します。
2009年6月は殺菌殺虫剤を散布するのが遅れて(忘れた)しまったため、カノコユリにはアブラムシ、カサブランカにはアブラムシや白い粉のような虫がついてしまいました。
カサブランカなどのオリエンタル系はアブラムシによりウイルス病にかかりやすいのでしまったと思いましたが、よく見るとテントウムシとその幼虫がいっぱいウロウロしています。一番大株のカサブランカにはなんと幼虫が6匹もいました。
ウイルス病にかかっていない事を祈りつつ、アブラムシの退治はテントウムシとその幼虫におまかせすることにしました。テントウムシとその幼虫がいるのに薬剤を散布するのもなんとなく・・
それにもうアブラムシがウイルス病を運んできているかもしれないから様子見です。
多分、前日にはたくさんアブラムシがいたと思います。
カサブランカに付いたアブラムシを食べているテントウムシ
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翌日見に行ったら、テントウムシとその幼虫の姿は2~3匹しかいませんでした。
餌(アブラムシ)がほんの少ししかいなくなったので、移動したみたい。
かなり旺盛な食欲です。カサブランカの様子がすっきりしているでしょう?
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カサブランカの葉の様子がどうも気にかかる。やっぱりウイルス病?
でも調べるとユリはウイルス病に9割以上は感染しているみたいです。
丈夫なユリにして発病させないように育てるとのことですが・・・
我が家のユリは発病しているのかいないのか・・どっちかな? 難しくて迷います。
さてカノコユリの病害虫ですが、気が付いたときはこのような状態になっていました。
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カノコユリ 2009-5-30
毎年、殺虫・殺菌の混合剤を早めに散布するのですが、それがあいにく在庫切れになり、仕方がないので前に石灰防除がいいらしいと聞いていたのでそれを試してみました。
1週間ほど過ぎてからの結果です。 2009-6-7
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結構防除できたと思いますが・・・いかがでしょうか?
こちらはまだアブラムシがついていなかったカノコユリ。
同じく苦土石灰をかけておいたらきれいなままです。
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まだ石灰防除は半信半疑ですが、これからちょくちょく試してみます。
特に大事な花にはできませんが、沢山ある植物には試す価値があるかもしれないと思っています。
同じ日に沢山の野菜、鉢物や庭植えの植物に苦土石灰を振りかけてみました。
◆球根の保存
庭植えは3~4年はそのままで大丈夫です。
分球して植え付ける場合は秋(11月ごろ)に掘り上げ、前述の植え付け方法でします。
貯蔵してから植えつける場合は、通気のために小さな穴を開けたビニール袋の中に濡れたオガクズやバーミキュライトなどを入れ、乾燥しないようにしておきます。
カサブランカを掘り上げたら2年前に1本植えたものが、大小これだけの球根に増えた。
いままでの場所が日当たりが良すぎるので、午後から日陰になるところに植え替えをしました。
2009年7月1日現在、このカサブランカは見た目は元気で、昨年より葉の緑が濃く草丈も高くなってきました。日照時間が昨年より短くなったせいか、植え替えのとき自前のぼかし肥料やモミガラ燻炭をたっぷり入れたせいかと思いますが。
これがよいのか悪いのかこの先分かりませんが、まずは一安心。
◆ユリのふやし方
・分球
球根が分球してきたら手で割り、分けた球根を植え付けます。
・木子(きご)
茎の地下部に小球根ができます。これを木子(きご)といいますが、植え付け後2~3年後に花が咲きます。
・ムカゴ
葉のつけ根に「ムカゴ」ができますが、植えると2~3年で花が咲きます。
オニユリなどがムカゴで増やせます。
・鱗片(りんぺん)
ユリの球根は鱗片が重なり合っていますが、一枚ずつはがして植えると3~4年後に花が咲きます。
・タネ
花後にできたタネを利用しますが、花が咲くまでに、数年かかります。
タカサゴユリなどは、発芽しやすく、翌年には花が咲きます。
我が家ではカノコユリをまいたら、発芽率がよかったです。何年後に花が咲くのが楽しみです。
カノコユリのタネをまいたら4月に発芽した。6月8日の様子
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2010年
猫のケンカで上のカノコユリの鉢が割れてしまいました。
ちょうど畑に植えようと思っていたところだったので、まぁいいか・・
4/17↓
同じく4/17
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こちらは草ぼうぼうの畑のところ。囲いの中にユリを植えてあるので丁寧に鎌で草を取り除いていたらご覧のとおり (>o<)ゞ
多分カサブランカの一番大きい球根だったかも知れない。新しく3種類のオリエンタル系を植えたのでまだそちらでなくてよかったかも (T T);;;うるうる~
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さて7月中旬になりますと従来の白いカサブランカを除いて黄色のコンカドールや淡いピンクのマルコポーロが次々と咲いています。八重咲きの赤のディスタントドラムは早くから咲き始まっているのですが、スピードが先の2種類と違ってゆっくりで1週間たっても満開になりません。珍しいユリですね。
これらのユリは大きなシダレモモの下でアジサイのそばに植えてあります。朝夕だけ陽が射します。
コンカドール
7-10
大きなコンカドールの花。翌年にはなんと茎が倒れてしまいました。多分、コウモリガと思います。
ディスタントドラムの花は雄しべが変化して花びらになっているため花粉が出ないそうです。ユリは花粉が付くのが気を使うところですが、飾るのに適していますね。
ディスタントドラムの花
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ユリの園芸品種の分類 英国王立園芸協会の園芸分類
◆オリエンタル・ハイブリット系(ジャパニーズ・ハイブリット系)
日本原産のヤマユリ、カノコユリ、サクユリ、ウケユリなどの基本種として作出された交配種。
カサブランカなど芳香のある大きな花を咲かせます。
かってはオリエンタル・ハイブリット系は横向きか下向きでしたが、上向きのユリがフラワーアレンジなどに切望され、また流通の関係からも生まれてきたとのことです。
また鉢花用に低い草丈の品種も生まれてきました。草丈が低くて上向きに咲けばよく見えます。
花色は白、ピンク、赤で近年は下の画像のように黄色もあります。
カサブランカは「ジャボリー」と「ホワイトオリエンタリー」の交配によりできた品種。
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カサブランカは純白な花弁で芳香があって、見事な大輪の花を咲かせます。
1つの花は1週間ぐらい咲き続け、たくさん蕾(ツボミ)がある場合は、長い間楽しませてくれます。
仏壇にお供えするのに1~2個咲いたときに短く切ります。葉が多く残るため、その後の生長に差しさわりがなく、次の年にまた大きな花が咲きます。
コンカドール
オリエンタル・ハイブリット系
アイ・キャッチャー、アカプルコ 、アスカリ、アネスアネス、アルマータ、イエローウィンウィレクアルベリティ、オラニア、カサグランデ、クリスタルライト、カサブランカ 、パープルカサブランカ ・ロビナ、スーパーカサブランカ・シンプロン、レッドカサブランカ・マンボ、イエローカサブランカ・コンカドール、コブラ、コルソ、コンスタンタ、サマードレス、サルトル・ショッキング、ジローサ、スターファイター、スターゲーザー、ソルボンヌ 、ティアラ、ノバセンブラ、ピジール、ブロードウェイ、ベスプッチ、ホワイトライオン、ポンペイ、マルコポーロ、マレロ、ミスター・サム、メデューサ、モナリザ、ラグナルレープ、ラ・ツアー、リトル・ジョイ、ル・レーブ、ロンバルディア
◆アジアテック・ハイブリット系
アジア原産のユリを中心に交配された品種群で、オニユリ、イワトユリ、エゾスカシユリなどを交配させたもの。小型で日向を好み、花色は白、赤、桃、橙、黄と彩りも豊富ですが、芳香はありません。
花の特徴は上向きで、中輪です。
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スカシユリ(透百合)
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アジアンティックハイブリット系
アマロネ、アメリカ、アルガーブ、イエローウィン、エレガンサ、オリナ、カバレース、カプレット、カルフォルニア、カンクン、カンサス、ギロンデ、クーリア、グランドクルー、グランパラディソ、ケンタッキー、コクテルトゥインス、ゴールデンタイクーン、コリーダ、コンバット、コネチカット・キング、サーモンクラシック、サムール、ショッキング、スタンザ、セベコグロウ、セベコダジール、セラダ、センターフォールド、ソルプレッサ、ソレミオ、ティノス、トップガン、トレザー、ドットコム、ナボナ、ナボンヌ、ニューオリンズ、ニンフ、パビア、パルディソル、ビバルディ、ブラックスパイダー、ブルネロ、ピサ、ファンギオ、ブリンディジ、ブルネロ、フレヤ、ベルメール、ポリアナ、マウントフット、ミュージック、モナ、ラコルノ、ラトビア、ランザロッテ、ルーソー、ロイヤルトリニティ、ロリーポップ、ロレト、有珠の火
◆ロンギフローラム・ハイブリット(テッポウユリ・ハイブリット系)
国内のテッポウユリやタカサゴユリを中心に交配させた種類で、この2種の交雑種は新テッポウユリと呼ばれ、実生1年で開花する。花の特徴は横向きで、細長い筒状になっています。
◆マルタゴンハイブリッド
マルタゴンユリ、タケシマユリ、クルマユリなどを交配親としたグループ。
◆オーレリアンハイブリッド( トランペット・ハイブリッド )
キカノコユリ、リーガルリリー、ハカタユリなど中国原産のユリを交配親としたグループ。
◆マドンナリリー・ハイブリッド
欧州原産のマドンナリリーとその交配品種
◆アメリカンハイブリッド
アメリカ原産のユリを交配親としたグループ
◆その他の交配品種群
■LAハイブリッド(ロンギテック・ハイブリット)
ロンギフローラム・ハイブリッドとアジアティック・ハイブリッドの交配種
■LOハイブリッド(ロンギフローラム・ハイブリッドとオリエンタル・ハイブリッド)
テッポウユリとオリエンタルの交配種
■TOハイブリッド(トランペット・ハイブリッドとオリエンタル・ハイブリッドの交配種)
性質、花型はオリエンタルに準ずるが、オリエンタルには余りなかった黄色などの色がある