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ダンボール容器のぼかし肥料の作り方いろいろ

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2010年春のダンボールぼかし肥料

2010年春から翌年の春までの1年間ににダンボールで作ったぼかし肥料を3回作りました。
(ミカン箱より大きなダンボールで合計10個ほど完成しました)
関連記事 腐葉土作りと野菜作り 
     ぼかし肥料の作り方 4種類のぼかし肥料


第1回目 ダンボールぼかし肥料を作る (2010年春 2箱)

基本はピートモス、米ヌカ主体で、そこにホームセンターで購入の1/3袋のEM菌?(生ごみ分解剤かもよく見ませんでした)を混ぜて水で湿らせてあります。つかむとパラっと崩れる感じの湿り気です。
家にあったキムチの残り、手作り甘酒、酒かす、味噌、醤油、納豆などの発酵食品が少量ずつ入っています。
2~3日経って発熱し、ある程度高くなってから残飯、野菜クズ(乾燥無しでそのまま)などを入れ始めました。
冬の間使いきれなかった野菜を集めて細かくカットして入れました。我が家栽培の残ったダイコン、ネギの皮、白菜の外側、トウガラシ、筑波ミカン(福来ミカン)の皮など。
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残っていた消し炭も細かく砕いて後から入れました。近所の大工さんが廃材をお風呂とストーブに使用後の炭です。

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動物性の材料(鶏糞など)を入れなければ臭い匂いはしません。あとから残飯の魚を入れてもイヤな臭いはしませんでした。
場所はキッチンの床の流し台の隅なので、生ゴミを捨てるのに大変都合が良かったです。米ぬかの発酵でとても良い匂いがします。

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次から次へと残り物の材料を入れ、混ぜていきます。面白いことに心までスッキリします。
自家で作った野菜がたくさんあるので、どうしても量を多く作ってしまいます。
残飯を捨てるときは、食べられない人がこの世にたくさんいるというのに申し訳ないという気持ちがでますが、ぼかし肥料の材料と思えばそれほど引け目を感じずに捨てられました。これでまた美味しい野菜や花を咲かすことができる、ムダではないと思うようにしました。
嬉しくてぼかし肥料の替え歌泳げ!ぼかしくんまで作ってしまいました!

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そして途中から温度計を用意して正確に温度を測り始めました。
昨日は30度ぐらいでしたが、徐々に上がってきます。次の日は40℃ぐらい。切り返しをすると熱が下がります。
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次の日は52℃。残飯を入れて切り返しをしました。
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同じ日の夕方は61℃。残飯を入れて混ぜ合わせておきます。水分が無くなると少し足していきます。
飲み残しのジュース類(糖分のあるもの)や米のとぎ汁をとっておき、水分調整のときに入れます。糖分は微生物を活発化させるみたいです。
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ある程度高くなるとそれからは徐々に低くなりますが、新たに米ヌカと水分を入れると温度がまた上がります。ぼかし肥料を作る目的ではなく、生ごみを減らす目的なので満杯になるまで繰り返します。
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※一休み
生ゴミを指定の日まで家に置くのは大変ですよね。
私はもう40年間(2010現在)、生ゴミをゴミ集積所に持ち込んだことがありません。最初の10年間は庭に生ゴミ(残飯ではなく、野菜のクズ、落ち葉などです)を捨てる場所がありました。農家ではどこの家でもあり、当時は残飯など出ませんでした。十分に食べられない家もありましたから・・
それから高度経済成長期からバブル経済崩壊までは生活が激変しましたね・・
その間に市が負担してくれたコンポスターが登場しました。最初は1個でしたが、数年過ぎてからもう1個購入しました。
その電気を使わない単純なコンポスターが2個ほどお勝手口の庭(土の上に少し穴を掘って)に置いてあるので、わざわざゴミ集積所に運ばなくてもいいので重宝していました。市で配給の生ごみ分解剤やまわりの土を入れたりすると分解が早く進みます。微生物がゴミの分解をしているなんてやっている当人も当時は知りませんでした。
冬は分解が遅かったので、口までいっぱいになってきますが、もう1個があるのでそちらを使っていると、最初のコンポスターのほうが底に近いところまで凹んできます。夏は1個だけでも瞬く間に分解してしまいます。残飯だけでなく、雑草や落ち葉も入れていました。このコンポスターで土のようになった分解された生ごみは畑には使わずに庭の片隅に置くようにしました。
夏の虫対策はジョウロで時々消毒(うじ虫対策用)をしていましたが、近所の人達は虫で嫌になってコンポスターを使うのを止めてしまったようです。
このようにコンポスターを使えば、ダンボール容器でぼかし肥料を作らなくても生ゴミ処理は簡単でした。
2010年はこのコンポスターの土を重ねて置いたところに、ダンボール容器で作ったぼかし肥料を混ぜて、珍しい大玉トマトを作ってみました。


さて、私がダンボール容器利用のぼかし肥料を作ったのは、留守電を頼まれることが多くなり、庭や畑に行く少しの時間でさえなくなってしまったからです。でもぼかし肥料は作りたい・・・
それで少しずつ野菜クズが主ですが、生ゴミや使用済みのプランターの土を再利用しようと思ったわけです。
虫があまりいない晩秋から春にかけて作りましたが、その都度違う材料で作ったぼかし肥料になるので、ぼかし肥料の内容は違ってきます。ストックしたものを後で全体的に混ぜたりしました。
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ここまでは本当に便利でした。この時期は虫もいなかったし・・・ ところがかき混ぜているうちにダンボールに穴が空いてきてしまいました。毎日のようにかき混ぜるので、先の尖った移植ゴテと発酵熱や水分で、ボロボロになってしまうのです。
これより後はキッチンから下ろし、お勝手口から10歩ほどの軒下に置きました。
ダンボールで1箱のぼかし肥料を完成するのには、途中でダンボールを2~3度ほど取り替えなければなりません。何回も作るとかなりのダンボールの数になります。
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熱や水分、おまけに混ぜるときに移植ゴテでぶつけて傷つけたりと・・・
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ぼかし肥料の仕上がりです。でもまだ完熟とはいえません。
後から後から残飯を入れたので、畑で最初に材料を一気に入れるのとは違い、時間はかかりました。
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以上のように、ダンボールぼかし肥料は、完成するまでダンボールが破けてしまい、今後の課題になりました。


第2回目 使用済みのプランターの古土でダンボールぼかし肥料を作る 2010年秋 2箱

2010年秋のダンボールぼかし肥料の作り方は、最初から大きなダンボールで、底とまわりを2重にして補強し、さらに使用済みのスダレを使用しました。(上記の課題解消?)
そして今回はピートモスの代わりに使用済みのプランターの古土を利用することにしました。ピートモス代金もバカになりませんからね。
プランターの古土の再生になるので一石二鳥です。
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スダレはこの画像では左右には無く、2重底の上に敷いてその上にダンボールを乗せてあり、つまりダンボールが3重とスダレが敷いてあることになります。
①の段ボール
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11/14
ダンボールぼかし肥料を作る準備
使用済みのプランターの古土、米ヌカ、市販の生ごみ発酵材、食品のストック点検で古くなった小麦粉、ソバ粉、乾物のワカメや発酵食品の納豆やキムチ少々、麴(こうじ)一つまみ(甘酒を手作りしている)、季節の果物の皮(リンゴ、カキ、ミカン、ユズ)

混ぜてから上に古シーツや毛布、着古したTシャツ、タオルなどで覆います。最初はこれだけ少ない量ですが、残飯や野菜くずなどを入れたり、米ヌカや使用済み培養土を足したりすると1箱では足りなくなってしまい、ダンボールをもう1個増やしました。
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11/17
前の日まで発熱しなかったが、今朝は38度になっています。(38度の発熱では切り返しをしなくて、もう少し高くなってからのほうがいいかも。。)
↓2009年3月に作り凝り過ぎて失敗してしまった「ぬか床」を両手いっぱいぐらい入れ、全体を切り返す。
このぬか漬けに使うはずだった「ぬか床」は何とも不思議なのです。失敗してからそのまま放置なのですが、もう1年7ヶ月ぐらいは経っています。夏を2回越しているのですが、カビが表面にわからないぐらい少し出ただけなのです。
※追記 丸13年経った2022年の「ぬか床」は現在も同じような状態でいる。上に数匹の虫の残骸はあるが・・
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11/19
熱が下がってきたので、米ヌカを2升ぐらい足すことに・・水が多すぎると腐敗の原因となります。
温度が上がらなかった場合は、米ヌカを足したり、水分を適度にするとすぐに発熱します。また先に作った発酵済みのぼかし肥料を入れても良いです。
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11/20
②の段ボールは朝、見たら、47度。夕方も47度。容器に残っていたキムチを少し入れました。
野菜のクズや残飯や(いつもよく食べているキムチ、甘酒、酒かす、味噌、納豆)などをたくさんの種類を入れた。
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11/21 昨日はたくさん入れすぎてしまって熱無しになったので、米ヌカと少々(一つかみ)の発酵材を加えました。
3日ほどで43度になり、翌日は53度になり、台所の野菜クズが乾いた感じなので米のとぎ汁を入れました。米のとぎ汁で乳酸菌防除液も作っているので無駄なしです。大袋の削り鰹節が古くなって湿ってしまったので、それを足して全体的に大きく混ぜ合わせました。つかむとパラっと崩れるぐらいがよいです。
このようにして熱が出なくなったら米ぬかと発酵材を少しずつ加えて、適度の水分にすると再び発酵が始まります。
50~60度以上の熱が出て乾燥気味なときには水あるいは米のとぎ汁、残飯を混ぜ合わせるとすぐに温度は下がります。


①は大きいダンボールなので、満タンになるまで米ぬかと残飯を入れ続けて発酵させるつもり。
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②は柔らかいスポンジみたいな塊もあります。小型段ボールなので、もう少し水分を与えて切り返してから終わりにします。
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完熟ぼかし肥料は主にジャガイモやイチゴ、ミニトマト、キュウリなどに施すと非常に根張りや味が良くなります。そのほかには
プランターのイチゴ、葉野菜や花の寄せ植えの株間に入れます。
ミニトマトは春から季節外れの冬まで(縁側に)栽培できました。冬の縁側は暖かいのでよくできました。長いですがここに出ています。
ミニトマト(プチトマト)栽培した品種多数


もう箱に余裕がないので、このまま残飯や野菜クズは入れないで、乾いたら水分だけ入れて完成させることとします。
完熟ぼかし肥料は根を傷めませんが、完熟でないのはガスがでて根が傷むということです。
完熟程度がわからないときは植え付け直前ではなく、早めに直射日光に当たらないように軽くすき込んでおきます。(直射日光に当てると微生物が死んでしまうらしいです?)
または多少未熟かなと思うときは根に直接触れないように横に離して植えつけて土をかぶせておきます。

材料をそろえて一度に作るときは後半は熱がなくてもそのまま積んでおけばよいけど、残飯整理の為に作るぼかし肥料なので、絶えず発酵していたほうが残渣の形がすぐ分解できます。使うときには未熟なものは根を傷めるので、ある程度期間を置いたほうがいいでしょう。
保存する場合は完熟ぼかしはそのまま乾燥した状態でダンボールに入れておきます。
まだ未熟かなと思う場合は、水分を時々補給して切り返しておくと時間が経つと完熟になり、苗を傷めることがないと思います。(素人判断ですが)

※追記 2021年
近年では持続可能な開発目標(SDGs)とか言われていますが、こういうダンボール容器のぼかし肥料などの小さな事もその中に入っているみたいです。みんなが身近なところから始めれば大きな前進になるはずと思っています。