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ハナミズキ(花水木 )の育て方・植え付け・剪定

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ハナミズキの花  2008-4-21
ハナミズキの花 2008-4-21

ハナミズキ
ミズキ科ヤマボウシ属の落葉高木。北アメリカ原産。
別 名: アメリカヤマボウシ
花言葉: 私の想いを受けてください

ハナミズキの英名はdogwoodです。
これはハナミズキの皮の煮汁で犬のノミ退治を行ったことによります。
また樹皮や根皮を用い、整腸や強壮に効果があるようです。

1915(大正4)年に東京市長であった尾崎行雄がアメリカ合衆国に桜の苗木を贈り、その返礼として1915年に同国から東京市に贈られ、日米親善の木として有名になりました。
近年では一青 窈の「ハナミズキ」の歌で若い人にも知られてきたのではないかと思います。
ハナミズキの花は、中心の目立たない小さな花で、花弁に見えるのは総苞(そうほう)で、ヤマボウシなどもそうです。

ハナミズキの花(苞)が大分開いてきました。
2008年4月15日
2008-4-15


ほんとうのハナミズキの花・・・小さくて気はつきませんね・・
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ハナミズキ(花水木 )の育て方
ハナミズキを植え付けるのに適した場所
ハナミズキは日がよく当たり、肥沃でやや湿潤な土質を好み、夏の乾燥が苦手です。
ですから西日が当るところはなるべく避けます。
2本あるハナミズキの1本の株元にはリシマキア・オーレアがすき間なく覆っています。
株元を覆うマルチングの役目をしていると思います。もう1本にはセキショウがビッシリと覆っています。

またやせ地や日陰では樹勢が弱くなり、花つきが悪くなります。
畑に植えてあったハナミズキを庭に植え替えたのはシェードガーデン(日陰の庭)にして手間のかからない庭を目指したからです。
↓ 最近は心地よいシェードガーデンになりました。
シェードガーデン(日陰の庭)

ハナミズキの植え付けの適期
落葉後の10月下旬~11月と厳寒期を除いた2月下旬~3月です。
落葉樹の落葉期の移植では、根鉢をつくらないのが一般的らしく、緑葉期や常緑樹のような根鉢をつくる必要はないそうですが、やっぱり心配なので根鉢をつくリ移植しました。詳しくは後にあります。
寒冷地は春を待って植え付けたほうが良いでしょう。

※根鉢とは土や鉢から掘り出された根と、根の周りについている土の部分のことをいいます。

庭植えのハナミズキの植え付け方法(大苗)
1)苗木の根鉢より2~3割大きく植え穴を掘ります。
2)底に腐葉土を入れ、さらに緩効性の化成肥料を適量入れたのち、土と混ぜます。
3)掘り上げた土を戻し、そこに根鉢を少しくずした苗木を置きます
 (根元が地表より少し高くなるような位置)。
4)根鉢の下や周囲に棒でつつきながら2/3ほど土を入れ、さらに残りの土を入れます。
5)植え穴と同じ大きさに、水が流れ出さないように土を盛って水鉢を作り、水をたっぷりと注ぎ、どろどろになるようにします。これを「水ぎめ」といいますが、どろどろになった土がすき間に入り込み、水が引くと根と土が密着します。
6)水がひいたら木の大きさに応じた支柱をたてます。

活着するまでに根を大事にしないと、上手く根づかずに枯れることがあります。ハナミズキは根がつくまで3~4年かかるようです。
関連記事
落葉樹「株立ロウバイ」の移植

ハナミズキの肥料
冬期に、伸びている枝先の真下に深さ20cmほどの穴を数ヶ所掘り、堆肥と有機質肥料(牛糞や醗酵油かすなど)を適量施します。(寒肥)
私の場合は自前のぼかし肥料寒肥にしています。
寒肥を施さなかった場合は花後に化成肥料を施します。
窒素肥料の効き過ぎでも花は付きません。燐酸、カリ肥料の成分の多い肥料を与えておきましょう。

ハナミズキは年月が経つにつれて花が多くなります。
新しく植えたハナミズキは、根の伸びが止まるまで花をつけないことがあります。
根が一定のところまで伸びて落ち着けば、花が咲くようになるでしょう。
我家の場合も5~6年経ってから花が咲き始めました。

ハナミズキの剪枝・剪定
ハナミズキは、自然樹形を楽しむ樹木なので普通は強剪定しません。
花後の剪定と冬季の基本剪定があります。

花後の剪定
剪定の時期は花後すぐで、夏が花芽分化期です。
開花していた枝の先端部や、葉芽のない短い開花枝はいずれは枯れるので切ります。
徒長枝、込み合った枝、下向きの枝、ひこばえ、胴吹き枝、不要な枝を分岐点の上から切るようにします。

夏以後は剪定しては花芽も切ってしまうことになるので避けます。
ハナミズキの花芽は9月頃には確認できます。
8月には小さな花芽が丸みを帯び、9月には花芽が宝珠の形になり、確認しやすくなります。

冬季の剪枝・剪定
ハナミズキの木を大きくしたくないときは、落葉後、見やすい高さで主幹の頂部を切りつめて止めます。
近所にあるハナミズキは、これがあのハナミズキ・・・と思うほど大きくなっています。
広い場所なら大きくしてもいいでしょうが、ある程度高さを決め、それ以上伸ばさないようにしたほうがいいと思います。
大きくなりすぎてから強い剪定をするのは格好も悪くなるし、ハナミズキも弱って枯れる場合があります。
花後と同じ徒長枝、込み合った枝、下向きの枝、ひこばえ、胴吹き枝、不要な枝を分岐点の上から切るようにします。

それから付きすぎた花芽を間引き、隔年開花を防ぎます。
昨年(2007年3月)移植をしたのですが、今年は蕾がどの枝先にも付いています。
昨年は赤のハナミズキは元気がなくて、枯れなければいいが・・・と心配していました。
白のハナミズキはあまりにも蕾が付きすぎているので付きすぎた花芽を間引きました。

もったいないようですが、花芽がびっしりの白のハナミズキをこれだけ剪定をしました。
・・一輪車に山・・・
2008年
ハナミズキの剪定 2008


白のハナミズキは花は移植した年(2007年)は少ししか咲きませんでした。
でも白のハナミズキは赤のハナミズキと違い、樹勢はよかったです。
今年(2008年)は移植から1年経ち、また苗から育てて8~9年は経ちますが、こんなにたくさんの蕾は初めてです。
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白のハナミズキは前々から移植を考えていたので、根回しをしていました。
根巻きするあたりをスコップで1年目に半分、2年目にも残りの半分を根切りをしていたせいか、スムーズに現在育っています。

赤いハナミズキは移植してから元気がなく、昨年に続いて今年も蕾が付いていません。
赤のハナミズキは移植を考えていなかったので根切りをしていませんでした。どちらも樹高は3mちょっとあります。

どちらも枝が密生しているところや上の花後の剪定に準じて剪定しました。
ハナミズキの樹勢が弱るのを防ぐ目的もあります。

※根回しとは樹木を移植する際に、あらかじめ根切りを行って、細根を発生させるなどの作業をいう。
※根切りとは、土の中にスコップなどを差し込み、樹木などの根の先端を切ることをいう。
 木の勢いを抑え、花芽をつきやすくする、安全に移植するなどの目的で行われる。<

最初に落葉期の移植では、根鉢をつくらないのが一般的とありますが、安全策をとって落葉期に幹の周囲を掘って『根回し』を行い、『根鉢』を作っておいたほうがいいかもしれません。

病虫害
ハナミズキはウドンコ病が梅雨明け後から発生し始めます。新芽や葉の表面が、白い粉をまぶしたようになります。そのままにしても枯れることはないですが、樹勢が弱り、そして早くに落葉して紅葉も楽しめません。
そのころに殺菌剤を散布するときれいな葉でいられます。冬季にマシン油乳剤(カイガラムシやダニ対策)や石灰硫黄合剤(越冬している菌糸を殺す)をハナミズキにも使用すると害虫や病気の被害が減ります。
※以上のウドンコ病対策は2007年までのことです。その後、手入れを怠り、消毒をしていませんでした。

2009年ごろから消毒しないのに、どうしてウドンコ病が発生しないのか不思議でした。
2010年になってようやくそのわけがわかりました。
それは偶然のことからで、ハナミズキの下にルドベキアの花が咲いているので、カメラを構えていたときのことです。
覗いていたら、レンズの中にキイロテントウが飛び込んできたのです。
ナナホシテントウやナミテントウは珍しくありませんが、キイロテントウは初めて見ました! 
ご存知のかたもいると思いますが、キイロテントウはウドンコ病菌を食べてしまうのです。
上のハナミズキを見たら、かなりの数のキイロテントウがいましたよ。
これでウドンコ病が発生しないわけがわかりました。発生しても食べてしまっていたのです。

そのときの画像がこれです。↓
ルドベキアの花や茎に飛び込んできたキイロテントウ。可愛いですね。
でもうどんこ病を食べてしまうなんて信じられません。

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なお各種テントウムシの種類と画像はこちら
テントウムシの種類と画像

アメリカシロヒトリも発生するときがあります。
時期は真夏前の6月ごろ、8月下旬~9月中旬 ごろが多く、発生したらすぐ殺虫剤を散布してしないとたちまち葉がなくなってしまいます。
そのころになったら気をつけて見ていてください。花が咲いているときは眺めていても、葉だけのときはうっかりしてしまいがちです。


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ハナミズキ(花水木 )の四季の変化


白くなる前の若草色のハナミズキ
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青空に白い花が映えます。(通院している東光台歯科医院にて)
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我が家の初夏のハナミズキ
木漏れ日から柔らかな光が射しています
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花後の青い実
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秋のハナミズキ
ハナミズキは紅葉と赤い実も楽しめます。
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逆光でハナミズキの葉裏を撮る。・・ちょっと秋の雰囲気がでているかな。
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ハナミズキの葉裏 10-20

冬のハナミズキ

雪が積もったハナミズキの蕾 
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2012年のハナミズキ
2011年の大震災から約1年後の庭の風景です。季節が巡ってくると何事もなかったように花が咲いています。
その姿に我々人間が生きる力をもらうのです。植物に感謝です!

手前に白花のハナミズキが咲いています。次の赤花はこのあと遅れて咲きます。
電信柱の足元にはニューサイランクチナシでその向こうには白の小花のジューンベリーがあります。
ハナミズキの足元の白い花はハナニラです。そのほかまだ芽吹いていない植物がたくさんあります。

左の屋根瓦はこの春にやっと葺き終わりました。屋根のリフォーム 瓦の葺き替え工事
でも大震災で壊れた室内の一部はまだ手つかずになっています。住んでいるのには不自由はしないのでよしとしておきます。
でもまだまだ直さなければいけない場所がたくさんあるので焦っています。庭や畑は荒れてきてしまいました。
2012-4-24
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ハナミズキの品種
◆チェロキーチーフ
古くからあり、花つきのよいハナミズキの代表的な紅花の代表種。紅色の大輪の花を咲かせます。

◆レッドジャイアント
濃い紅色の品種。日本生まれで大輪の花を咲かせます。

◆ジュニアミス
花弁の周辺は濃紅色、中心部は淡い色になる美しい中輪種です
花付きが良いので、鉢植にも向きます。

◆クラウドナイン
純白の広弁の大輪種。白花の代表種で木はやや小ぶりです。。花付きが良い。

◆チェロキーブレイブ (赤花)
中心部が白く抜ける大輪の品種で、直径13cmにもなります。
樹高1.5mくらいから開花し始めます。

◆ピグミー (白花系)
矮性品種で鉢植向きです。

◆ホワイトキャッチ (白花)
若木のうちから花をつけるので、目線の高さでみごとな花が楽しめます。花の直径が12cmと大輪で、花つきがよく、葉も大きな品種。
従来の大輪品種の「懐咲き」と違い、この品種は枝の先端に花が咲きます。

◆スィートウォーターレッド (赤花)
赤花で人気の高いチェロキーチーフよりも樹形がまっすぐ伸び、狭いスペースに向きます。日本の気候に合うので、育てやすい品種です。樹高2mくらいから 開花し始めます。

◆ゴールドダスト (白花)
春の黄金葉が特長的。夏は緑葉となり、秋の紅葉が真っ赤でとても美しい品種。丸弁の花弁が重なる白花で、樹高2.5mくらいから開花し始めます。

◆パステルイエロー(珍しい黄花)
クラウドナインの枝変わりを選抜し育成した品種です。
レモンスカッシュのような淡い黄色の花色。

◆チェロキー・サンセット
赤花の斑入り葉 

◆レインボー
白花系で黄金斑入り葉  

◆エディーズ・ホワイト・ワンダー
白花系で 極大輪種。

◆トリカラー
白花系 葉に白と黄色の斑が入ります。

◆チェロキーデイブレイク
斑入り葉 白花ハナミズキ

◆アルバプレナ ダブル ホワイト(白花)
八重咲きハナミズキ
ハイブリットハナミズキ
ハイブリッドハナミズキ とはハナミズキとヤマボウシの交配種 のこと。
ハナミズキにつきもののウドンコ病にかかりにくく、耐寒性が高いこと。
開花は2.5mくらいからと遅めで、樹形は横に広がり、成長が早く花つきもよい。

◆ステラピンク
ピンクを帯びた清楚な花

◆オーロラ
緑を帯びた清楚な花