スイセン(水仙)の育て方・花後の管理・栽培記
スイセン(水仙)の育て方・栽培記,花後の管理,食中毒我が家の春の畑花壇。ほぼスイセン(水仙)やチューリップ、ムスカリです。
2012-4-22
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スイセンの育て方
日当たりと水はけがよい場所であれば、スイセンを育てるのは難しいことはありません。
スイセンは他の春植えの球根類と同様、一定の寒さに当たらないと開花しない性質があります。
鉢植えのスイセンも冬は外で充分寒さに合わせます。地植えでは3~4年は植えっぱなしで大丈夫です。
我が家の水仙(スイセン)で、2022年現在で29品種になりました。水仙(スイセン)の種類
◆スイセンの植え付け
●地植え(庭や花壇)
球根なので、水がたまるようなところは避けます。
日当たり・保水性・水はけのよい土壌が適しています。低いところは腐葉土や牛糞、球根用の培養土などで盛り土をします。
10~11月に緩効性化成肥料を混ぜて植え付けをします。
一足早く咲く日本水仙(ニホンズイセン)はもっと早く植え付けます。早咲き水仙も入手したばかりですが、遅くても11月とあるので一刻も早く植えたほうがいいですね。
間隔は2球入る程度で深さは2球分の土がかかるぐらい。
●鉢植え
市販の草花用培養土に川砂や小粒の軽石を混ぜ、緩効性化成肥料を入れます。
または赤玉土6、腐葉土3、牛ふん堆肥1の割合で配合します。
◆植え付け後の水やり
地植えはよほど乾いた時以外には必要ありません。
鉢植えは鉢土が乾いたら、たっぷり水やりをしてください。
◆肥料
地植えは元肥に緩効性化成肥料を混ぜてあるので必要ありません。花後のお礼肥はしています。
鉢植えも元肥に緩効性化成肥料を混ぜて追肥はしてませんが、どちらも芽が出た時に液体肥料(リン酸を多く含むもの)を施すと良い花が咲きます。
◆花後の管理
●肥料(お礼肥)
スイセンの花が終わったら、花柄を摘み、お礼肥をできるだけ早く施します。
カリを多く含む即効性の化成肥料を、一球当たり茶さじ2杯ぐらい株元にばらまきます。
または液体肥料(カリ分の多いもの)を週一、葉が黄色くなるまで施し続けます。
N・P・K同等量の肥料を施し、カリ分の多いもの(草木灰、もみ殻くん炭など)施しても効果的です。
チッソ分の多いもの(油かす)はお礼肥えには適せず、多いと球根が大きくなっても腐りやすくなります。よく昨年は咲いたけど、今年はスイセンの花が咲かないと聞きます。スイセンのような秋植えの球根は花後に球根を太らせるかどうかで次の年の花が咲くかに影響します。
花後すぐに花や野菜の液肥を週一か10日に一回の割合でまめに与えます。
※スイセンは花後、葉がだらしなく茂るので切りたくなりますが、絶対に切らないでください。スイセンだけでなく、他の球根も同じことです。
葉を切ると球根が栄養を作れません。自然に枯れるまで待っています。
もうひとつ、球根を太らせる条件は光合成を盛んにするために日当たりがよいということです。
最低でも半日以上は日光が当たるところです。以上が次の年にスイセンの花を咲かせるポイントになります。
6月以降になったらスイセンの球根を掘り上げて、日陰の風通しのよいところで乾燥させ、秋まで冷暗所で保存します。
地植えでその場所が邪魔でないなら、スイセンの球根は掘りあげなくてもかまいません。
だいたい3~4年ぐらいを目安に掘りあげます。スイセンはすごく増えるので、4年も経つと1球が20球ほどになっています。小さな球根も次の年には咲かなくても、そのまま1~2年間育てれば花が咲くようになります。
●球根類は殺菌剤( オーソサイド、ポリキャプタン、ベンレートなど)で消毒すれば完璧なのですが、私はまだ被害がないのでしたことがありません。
2010年あたりからは庭や畑で天敵達がかなり活躍していることを知り、草花や野菜にはほぼ消毒はしていません。
関連記事 庭や畑の天敵達
掘り上げる場合は翌年の植え付け時には大きい球根と小さな球根に分けて植えるところを別々にしたほうがよいです。
小さな球根は養生してから次年にデビューさせます。地植えで植えっぱなしなら一緒でいいですが・・
スイセン(水仙)の育て方・栽培記
2010年はすべてのスイセンがあまりにもふえてしまったので、分けて植え直しました。
植えっぱなしのスイセンはもうすでに根が出ていました。1個ずつ離して植えないで、ある程度(3~4個)まとめて植えました。そのほうが花が咲いたときに見栄えがします。
手前はムスカリ 10-3
関連記事 畑の同じ場所に植えてあります。
ヒヤシンスの育て方 花後の管理 ヒヤシンスとムスカリの寄せ植え
さて翌2011年の植え替えたスイセンの全体の様子です。この年はあの東日本大震災がありました。
花見どころではありませんが、それでも球根類は季節が来ると咲いてくれます。
大きい球根も小さい球根も一緒に植えたので、まだパラパラとしか咲いていません。
来年のスイセン、ヒヤシンス、ムスカリ、チューリップを楽しみに・・・
2011年春 4-5
2012年のスイセン
上の画像では上方が道路になっていますが、そこのところです。
気持ちの余裕がなく、ほとんど手入れなしでも、たくさん花が咲いてくれました (*⌒ー⌒*)感謝
2012-4-16
2014年のスイセン
2013年1月下旬に足をケガしてしまい、足のケガが長引き、2014年はさらに庭や畑は荒れ放題になってしまいました。
恥ずかしながら・・・靭帯損傷? 闘病記
そこからの2度の骨折や膝や腰の痛みが続きました。趣味の草花や野菜作りはもう無理かと目の前は真っ暗 (>_<。
でもスイセンやムスカリなどの秋植え球根は植えてあれば、枯れ草の中から芽を出して花を咲かせます。これはかなり嬉しいことです。
2014-4-8
これからのことを考えると思いやられますが、まずはなんとかなるかな・・・?
ニンニクも植えっぱなしで2年も経っています。消滅してしまったものもかなりあるでしょう。
2014-4-8
その後に7年も咲かずにいたスイセンが咲いたりしました。草に覆われていても葉だけは少し出ていたのでしょうか。結構しぶといというか根性があります。水が溜まるようなところでは腐ってしまい、待てど暮らせど芽がでてきませんが・・
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スイセンのプランター・コンテナ植え
10~11月に植え付けをします。
コンテナ植えの場合は狭いところでの観賞なので、地植えより浅く植えつけます。
間隔は1球か半球入る程度で深さは1球分の土がかかるぐらいで詰めぎみにし、他の球根と混植する場合は上下に重ねても大丈夫です。ダブルデッカー植えといい、花期が同じチューリップやムスカリが一般的です。
他の草花との寄せ植えは、スイセンをポリポットにまとめて植えて育てておいて、花が咲くころになったらコンテナに入れて観賞し、花が終わったらコンテナのその場所に別の植物を植えてもいいと思います。スイセンは花期が短く、その後に球根を育てるので、茎葉の色が枯れるのを待つまでは寄せ植え全体が見栄えが悪くなってしまいます。
プランター・コンテナの中で花の終わったスイセンはポリポットごと撤去して根鉢を崩さないように地植えにします。お礼肥えをしながら球根を育てます。
スイセンのあとに同じ大きさの別の植物を入れておくとまた雰囲気の違ったコンテナができます。
繰り返し季節ごとに別の風景を作るためには他の植物は育ちの遅い葉物などにすれば管理が楽です。
例えばコクリュウ、ハクリュウ、1年ぐらいの単位だったらコニファーなどを取り入れます。
水やりはコンテナの表面が乾いたら充分与えます。他の寄せ植えも同じですね。
関連記事 コニファーの寄せ植え
※おまけの話
スイセンの神話や毒性など
ラテン名のNarcissusはギリシャ神話で美少年と言われるナルキソスNarkissosからきたとも言われています。
またギリシャ語のnarkeという「麻痺させる,昏睡,無気力」という意味の語からの由来ともいいます。
※スイセンの球根には神経を麻痺させるアルカロイドが含まれています。narkeは英語の麻酔剤narcoticの語源だそうです。
ある小学校で、調理実習で作ったみそ汁を食べた児童5人が吐き気や嘔吐(おうと)の症状を訴えたとのこと。みそ汁に、校庭の菜園で栽培していたスイセンの球根をタマネギと間違えて入れたという。全員軽症ですみましたが、スイセンには中毒症状を起こす物質が含まれており、食中毒とみられているとのことでした。
2011年にもある小学校で、調理実習で作ったギョウザを食べて、食中毒の症状がでて病院に運ばれたという。ニラと間違えてスイセンの葉を入れたのが原因という。
タマネギやニラはネギ属なので見た目が似ています。
他のネギ属の栽培記です。ネギ属 栽培記録
スイセンを薬用(外用薬のみ)に利用するときは、金属以外のおろし器ですりおろし、小麦粉を入れて練り患部にはるそうです。腫れ物や肩凝りに効果とあるようですが、そのことでスイセンの球根に思い出があります。
私が母乳を与えていたころ、何回か乳腺が腫れて熱がでてしまいました。そのとき義母がスイセンの球根をすりおろして小麦粉と混ぜ、おっぱいに貼ってくれました。昔から伝わっている民間療法ですが、医学的には証明されているのでしょうか?